■アニメ化にともない大幅に方向転換した作品も!

 華麗な“転身”は、漫画からアニメ化する際にも起こります。『魔法の天使クリィミーマミ』(日本テレビ系)に続く魔法少女シリーズ第2弾として、1984年から放送された『魔法の妖精ペルシャ』(日本テレビ系)がそれに当てはまります。

 同アニメは、アフリカ育ちの少女・ペルシャがひょんなことから魔法少女となるストーリーですが、青沼貴子先生の原案『ペルシャがすき!』(週刊マーガレット/集英社)は、ライオンに育てられた野生児ペルシャが奔放で破天荒な活躍を見せる『ターザン』のパロディ的な内容。こちらの漫画には、魔法要素は一切出てこないのです。

 なぜ魔法少女モノに“転身”したのかは定かではないですが、当時女の子から人気だった漫画のペルシャは、ヒットを記録した『クリィミーマミ』の後継を期待するだけの魅力を備えていたのでアニメ制作者の目にとまったのでしょう。

 なお、アニメのクレジットでは『ペルシャがすき!』は、「原作」ではなく「原案」という表記になっています。『魔法の妖精ペルシャ』の内容的にはほとんどオリジナル作品に近かったですが、けして原作改変のアニメ化ではないことをつけ加えておきます。

「ぴえろ」魔法少女シリーズ公式サイトより アニメ『魔法の妖精ペルシャ』

 今回は4作品だけの紹介となりましたが、楽しい“転身”を遂げた作品は、まだまだたくさんあります。新型コロナの影響で「Stay home!」が求められる毎日ですが、懐かしの漫画やアニメで過去の記憶を掘り起こしてみてはいかがでしょうか。

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