声優・西田望見、ワルキューレ初ライブの思い出「緊張で…」【コラム・今日は何見る?】の画像
めちゃくちゃ懐かしい声優になりたての頃の写真です!(著者提供)
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 みなさまこんにちは! 声優の西田望見です。徐々にお仕事を再開している人も多いのではないでしょうか。新生活のスタートを切る新入社員や新入生の方も多いと思います。

 新生活はワクワクすることもいっぱいだと思うのですが、ストレスもつきものですよね。今回は私が仕事中に緊張したりせっぱつまったエピソードを書かせていただこうと思います。

 私はお仕事柄人前に立つことが多いのですが、初めの頃は緊張で足の震えが止まらないことがよくありました。今では大好きなラジオのお仕事も、実は昔はめちゃくちゃ苦手。そもそも私は自身自分の話を話したがるタイプではなく、人の話を聞くのが好きなタイプです。なので、エピソードトークや自分自身について聞かれるのがめちゃくちゃ苦手でした。

 そんな私の初めてのラジオはマフィア梶田さんとの『超次元跳躍放送アゲマン』でした。しかも、この番組は生放送だったのです。

 緊張しすぎた私がとった行動は、前もってありとあらゆる聞かれそうなエピソードをラジオ台本に書き出すということでした。なので、生放送のラジオ台本は常に真っ黒。幸いにも梶田さんはとっても優しく、ラジオベテランで聞き上手な方だったので、カチコチな私からいろんな話を引き出してくださいました。引き出してくださいました、と書いたのですが、用意してあったエピソードを話していました(笑)。そのぐらいフリートークが苦手だったんです。

 最近は『バリバリMonster』という音楽ラジオをよしもと芸人の鮫島一六三さんとさせていただいているのですが、やはりしゃべりのプロはすごい。鮫島さんは私の話を聞いて、その話を広げつつ、良きタイミングでツッコミを入れてオチまで作ってくれたりするのです。しゃべりのプロとはこういうことか……自分が話すのが面白いのはもちろん、相手のなにげない話ですら面白くしていくのか……なんだこれすげえええええ! と目から鱗が落ちました。

 今までは自分の話をすることで必死だったけれど、私は他の人の話を広げたり掘り下げたりするのは大好きなので、それをすればいいんじゃないか!? と気づかせてくれたのです。

 無理に苦手を克服するのではなく、自分の好きを伸ばしてカバーする。そんな可能性に気づかせてくれました。新生活を始めるそこのあなた! もし苦手だな~と思うことがあったら、それを克服することも良いと思うのですが、それをカバーできる部分を伸ばすのはいかがでしょう。

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