今こそ振り返りたい『ヒカルの碁』の名セリフ3選【西田望見のきょうは何見る?】の画像
声優の西田望見さん

 みなさま、お元気ですか。声優の西田望見です。夏休みのシーズンが始まりましたね。夏休みは何して遊ぼうと毎年ワクワクするものですが、今年はお家時間が増えてしまいそうです。そんなときはやっぱり漫画を読んで2次元にたっぷり浸るしかありません。

 今回私が紹介する漫画は、ほったゆみ先生と小畑健先生の『ヒカルの碁』。小学生の頃、夕方に放送されていたアニメ『ヒカルの碁』を見て漫画を全巻そろえて以来、何を隠そう、私は大の『ヒカ碁』ファンなんです。私だけではなく、父母も含め家族全員で楽しんだ懐かしい思い入れのある漫画。今でも好きなキャラクターの上位3名には主人公の進藤ヒカルがいるぐらい、魅力的な作品なのです。

 そんな魅力的な『ヒカルの碁』から、僭越ながら……のぞみるが選ぶ胸に響いたセリフを3つ選ばせていただきました。

 まずはその前に『ヒカルの碁』について説明いたします。1999年から2003年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載された囲碁を題材にした少年漫画です。漫画で興味を持った小・中学生たちが近所の囲碁クラブに通い出すという社会現象まで起こしました。昨年史上初の10代名人になった芝野虎丸さんは父の好きだった『ヒカルの碁』の影響で囲碁を始めたとか。実際、この漫画をきっかけに、現在囲碁のプロとして活躍しているプロ棋士もたくさん存在するほど影響力のある作品です。

 なんの変哲もない平凡な小学生の進藤ヒカルが、碁盤に宿った天才囲碁棋士の霊・藤原佐為に取り憑かれてしまうというところから物語はスタート。たまにでいいから囲碁を打たせてくれという佐為のお願いを渋々かなえていくうちに、ヒカルも囲碁の面白さに魅了されていきます。ヒカルたちの成長や囲碁を知らなくてもドキドキワクワクする展開に圧倒されること間違いなしです。

 気になった方はぜひ原作を購入して読んでいただきたいです! さて、ここからは私が選ぶヒカ碁のセリフ3選です。ネタバレも含まれるので、もし気になる方は原作を読んでから楽しんでいただけるとうれしいです!

■進藤ヒカル「待たせるさ。オレが追いつくまで」

 コミックス第2巻に収録されているこのセリフ。ヒカルが囲碁を本気で始めるという意思と、成長する前のドキドキが味わえるセリフで大好きです。ここから彼がどれだけ努力してどんな成長を遂げるのか、先の展開を知っているだけに思わずワクワクしてしまいます。

 このセリフは、佐為を宿したヒカルに負けた塔矢アキラが「もう一度対局してほしい」とヒカルの中学に乗り込むシーンのあとに出たセリフ。この塔矢アキラが熱いキャラクターで後にヒカルのライバルとなるのですが、この2人の関係性がたまらなく燃えるのです。やっぱり少年漫画はライバルがいると盛り上がりますよね……!

■洪秀英「オマエノ名前ダヨ! YOUR NAME!」

 第9巻に収録されているこのセリフは、プロを目指す韓国人棋士・洪秀英(ホンスヨン)が対局したヒカルに言い放ったセリフです。彼との対局は全巻を通してかなり大好きな対局のひとつです。ヒカルがプロ試験でスランプを迎えていたこともあり、思うように対局ができないでいた後のこの熱い闘い! 秀英が日本の囲碁なんてとナメているところから、ヒカルをライバルと認める流れも最高でした。秀英もアキラもですが、ライバルにも共感できたり、かわいらしいところがヒカルの碁の魅力ですよね……!

■進藤ヒカル「おまえに会うただひとつの方法は打つことだったんだ」

 第17巻に収録されているこのセリフは……きっとたくさんの読者が泣いて、ヒカルに囲碁をがんばってほしいと応援したセリフなのではないでしょうか。

 佐為が消えてしまってから、ずっと囲碁を打つことをやめていたヒカルが、自分の打つ囲碁に佐為の存在を見つけたときは涙が止まりませんでした。ヒカルの囲碁の打ち方には佐為と囲碁を勉強した思い出の時間がつまっているんだなと思うと……ホンマ……ホンマッッッ………!

 そして、佐為との別れを経験したヒカルは囲碁も精神もかなり成長して、プロ棋士として歩み出します。本当に子どもの頃の無邪気で元気で抜けているヒカルも大好きなのですが、成長した後の落ち着いたヒカルも大好きで……この子はいったいどれだけ私にステキな表情を魅せてくれるんだと、うれしい苦悩がありました。懐かしいです(笑)。

 というわけで、私の選んだ『ヒカルの碁』ステキセリフ3選はこんな感じなのですが、ヒカ碁にはまだまだまだまだたっっっっくさんの魅力的なセリフやシーン、そしてキャラクターたちが登場します。まだ読んだことがない方には絶対読んでもらいたいですし、読んだことある方も改めて読むとまた新たな発見があるはず。このお家時間で読んでみるのはいかがでしょう?