■ファミコン野球ゲームの「金字塔」が激突

 第2位(12%)には、『ベースボール』(任天堂)がランクイン。ファミコンが発売されたのと同年の12月にリリースされ、ファミコンの「スポーツゲーム」第1号作品。当時は、今とは比較にならないほど野球人気が高かった時代なので、ファミコンと一緒に購入した方も多いのでは?

 2人で対戦できるファミコン野球ゲームの元祖でもあるので、『ベースボール』で対戦プレイの楽しさを知った人はたくさんいるはず。選べるチームはセ・リーグの球団の頭文字をとった6チームだけで、パ・リーグのチームは登場せず。守備はオートで行われるため、平凡な内野ゴロが取れないCPUの動きにイライラさせられることもありました。

 そのうえ選手の能力は均一で名前の設定などもありませんでしたが、当時野球少年だった自分たちにとっては関係なし。打席に入るたびにひいきの野球選手名を自らコールして、友だち同士でいちいち盛り上がっていたのは良い思い出です。

 そして第1位(18.5%)に輝いたのは、野球ゲームの金字塔『ファミスタ』(ナムコ)。1986年に発売された『プロ野球ファミリースタジアム』以降、毎年のように新作をリリース。選手や能力のデータが更新されるだけでなく、内容もバージョンアップされていきました。

 何と言っても『ファミスタ』が画期的だったのは、選手個人個人に能力があるという点。各選手には打率や本塁打数、走力といった能力値が設定されていて、実在する野球チームを操作している感覚が味わえるのが特長。ちなみに初代『ファミスタ』のチーム数は、オリジナルのナムコスターズを含む10球団。パ・リーグは、ライオンズ以外は「レールウェイズ」「フーズフーズ」といった複数のチームが混ざった混成チームだったのも印象的ですね。

『ファミスタ』の対戦で思い出すのは、ナムコスターズの「ぴの」の信じられない俊足です。実在するリーグ盗塁王をも上回る走力を持つ「ぴの」ですが、とくに『ファミスタ'92』での快速ぶりはケタ違い。内野ゴロはほぼ安打になり、盗塁を刺すのも不可能なレベル。そのため仲間内では「ぴの」の前にわざとランナーを出塁させ、足を封じる戦術が流行したほどでした。

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