■これも呪いか!? 編集中におねしょが続発!

 とはいえ、オカルト業界に人脈はほぼナシ。それより何より、呪われてはタマらんと、『ムー』の三上編集長にご挨拶に伺うと(四谷怪談やる前に於岩稲荷を詣でる感覚w)、メチャクチャ親切にオカルト誌のイロハを教えて貰ったり、書き手や研究者を紹介してもらったり、たいへんお世話になりました。

 さらに、当時一大ブームだったオカルト系のコンビニ本担当者から、業界の大御所を紹介してもらったりと、芋づる式に取材を進めることに。シルミド部隊の仲間の手も借りてどうにか形になってきたものの、ほとんどは一人でまとめる必要があるので、1か月の睡眠時間はほぼ数時間と、寝る間を惜しんで編集作業。

 寝る間を惜しんでと言ったものの、実は、寝るたびにおねしょをする怪事(?)が続発し、すぐに目が覚める始末。まぁ、単純に寝不足と過労が原因ですが、当時は「こ、これがムーの呪いか……」と一人震えあがっておりました。

 そんなこんなで、なんとか雑誌が完成。社内の一部では「面白い」の声もあったものの、「なんでこんなもん作った!」「おとなしくエロ本作っとけ!」のお叱りの声のほうが大多数。ま~そりゃそうですよね。好きなものだけ詰め込んだ、極私的な雑誌ではあるので。「すみません、この一回で満足です……」と内心思っておりました。

■何が起きた!? 時ならぬオカルト雑誌ブーム到来か?

 ところがどっこい、定価500円というバカな値付けも功を奏したのか、それともオカルト系コンビニ本でキャッキャしていた私のようなオカルト初心者が殺到したのか、初回刷りはあっという間にはけて、単発の増刊雑誌では異例の緊急重版。社内もざわつきはじめ、

「来月、第二号出せねえか?」(←出せるか、ボケ!)

「いや~一目見た時から売れると思っていたよ」(←へ~、そうですか……)

「急げ! パクられないうちに商標登録しておけ」(ハッ!?)

 と、腕も折れよとばかりに手の平返し。

『奇談」と『禁談』……生き別れの双子か! この辺のドタバタも面白いエピソードはあるのですが、いつかどこかで。

 さらに、『奇談』の想定外の売れ行きに他の版元も「なぜだ??? とりあえずうちも作るか」と動きはじめ、写真のような見事なまでパクリ後追い雑誌も登場。時ならぬオカルト雑誌再ブームの流れとなっていったわけです。

 とはいえ、好事魔多し。勢い任せで第二号の編集に突入したものの、早くも誤算
やトラブル続出。船出した途端に沈没の危機が迫っていたのです──(続く)。