男性声優をフィーチャーするグラビア&インタビュー誌「声優MEN」で、声優の福山潤が著名なクリエイターたちと真剣トークを繰り広げる人気対談企画が一冊の対談集として発売されることとなった。このたび、書籍スペシャルコンテンツとして、お笑い芸人のハライチ・岩井勇気との対談が行われた。

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 福山潤が、「声」や「アニメ」にまつわるプロフェッショナルなクリエイター7人と、仕事論やアニメ観を交わす本企画。今回の対談相手は、圧倒的対話力の持ち主で、お笑いコンビ・ハライチの活動のほか、エッセイの執筆やアニメイベントのMCなど幅広く活躍する芸人・岩井勇気。マシンガントークと名高い福山と、ノリボケ漫才で次から次へと言葉を紡ぎ出す岩井の対談は、自身の声優観、役者観をさらけだす真剣トークに。

■セリフの「矛盾」を成立させる方法を本音トーク!?

福山 岩井さんは役者としても活躍されていますよね。芝居はどんなことを考えて現場に立たれていますか。

岩井 僕の場合はセリフを覚えるのでいっぱいいっぱいですから、福山さんのレベルで語れることは何もなくて畏れ多いです。ただいくつかの役を経験して分かったことですが、役になりきって芝居をしたことはないですね。いわゆる「憑依」という感覚に陥ったことがないんです。それは僕の役者としてのスキルが低いからなのか、それとも性質の違いなのか分かりませんけど、少なくとも今のところはそうですね。

福山 それは性質でしょうね。僕も同じで、本当の意味で役になりきったことはないんです。というより役になりきるという感覚が分からない。集中しているときほど自分を客観的に捉えていますし、周囲のことも観察していますからね。だから僕はもしかしたら「演技者」ではないのかもしれないなと思うことはあります。

岩井 なんて表現したらいいんですかね。

福山 「伝達者」とか「仲介者」っていう呼び方が近いような気がしますね。

岩井 なるほど。僕は最近乙女ゲームのプロデュースをやらせていただいたんですけど、まさにそういう難しさを肌で感じました。乙女ゲームのキャラクターって、同じキャラでもAのルートではこういうことを言うけど、Bルートではそれとまったく違うことを言うこともありますから。

福山 そういうある種の矛盾はありますよね。これまでに矛盾をはらんだセリフはたくさん言ってきましたけど(笑)、それでも僕のなかで説明できる根拠をもっていれば、意外と成立するものだなというのは個人の実感としてあります。

岩井 勉強になりますね。その言動に至る外部要因で、仏が鬼にもなり得るわけですね。

福山 そこが作品内で明示されていないのであれば、こちらで補完しますし、それが僕らの仕事でもあると思います。

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 この続きは、「福山 潤 プロフェッショナルトーク」(10月22日発売予定)でご覧いただけます。

■PROFILE
●福山潤 ふくやまじゅん

11 月 26 日生まれ、大阪府出身。 2007 年、初代声優アワード主演男優賞受賞。『無敵王トライゼノン』で初主演。代表作に『コードギアス 反逆のルルーシュ』(ルルーシュ・ランペルージ)、『吸血鬼すぐ死ぬ』(ドラルク)、『新幹線変形ロボ シンカリオンZ』(スマット)、『Vivy -Fluorite Eye's Song-』(マツモト)、『暗殺教室』(殺せんせー)、『七つの大罪』(キング)など。近年はアーティストとしても活躍。

 

●岩井勇気 いわいゆうき

1986年生まれ、埼玉県出身。06年に幼馴染みの澤部佑と芸人コンビハライチとしてデビュー。ボケ、ネタ作り担当。09年のM1グランプリでは決勝進出し、高い実力で話題を集める。テレビバラエティのレギュラーに『おはスタ』(15年~)やラジオパーソナリティ、ゲーム『君は雪間に希う』では原作&プロデュースを手がけ、ヤングマガジン連載の『ムムリン』では漫画原作を務めるなど、活動は多岐に渡る。最新著書エッセイ『どうやら僕の日常生活はまちがっている』が9月28日に刊行。

 

岩井勇気が原作&プロデュース! 『君は雪間に希う』が発売中