声優・堀江瞬さんが映画愛を語った『SHUN HORIE ホリエル、シネマる。 1st PHOTO BOOK』。同書の中で、映画に登場する料理を作った企画を再構成。お料理編の最後は、映画『グラン・ブルー』(1988年)からボンゴレをチョイスしました!

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 堀江瞬さんが映画に出てくる料理を調理し、実食する企画もいよいよ今回で最終回。アクションや冒険活劇で知られる、名匠・リュック・ベッソンの初期作で、実在した天才ダイバー、ジャック・マイヨールの自伝をもとにした力作。今回は、ジャック(ジャン=マルク・バール)のライバルのダイバー、エンゾ(ジャン・レノ)が愛するボンゴレを再現しました。

 

劇中でジャン・レノが食する海の男のボンゴレ

 

Q.堀江さんのボンゴレ、とにかく美味しかったです!
「パスタはたまに作るのですが、ボンゴレを作ったのは今回が初めてで、スタッフの皆さんが試食して美味しいと言ってくださったのでホッとしています(笑)。この映画のボンゴレは本当に美味しそうですし、出てくるシーンは映画の中でもホッとするシーンですよね」


Q.今回のボンゴレは主人公のジャック…ではなく、彼のライバルのエンゾの大好きな料理として劇中に登場しています。演じるのはジャン・レノですが、エンゾのモデルとなったフリーダイバーがエンゾ・マイオルカがイタリア人であるところもあってか、このボンゴレが「おふくろの味」として出てきます。映画をご覧になっていかがでしたか。
「正直、主人公のジャックの生き方には最後まで納得がいかなかったです。彼の、潜水に人生を賭ける生き方には情熱を感じますし、素敵だとは思います。一方、海でエンゾが死んだあとに、危険を承知で潜る姿は、恋人のお腹の中の子どもを見捨ててまで海に潜らないといけないのかなと思ってしまったんです。なので、モヤモヤした気持ちで観終わりました」


Q.ジャックは本当に海に魅せられている人物で、独自の精神世界も描かれますね。
「彼でいえば潜水なわけですが、僕もジャックのようにお仕事を常に全力でやりたいと思っています。けれど、自分の人生で他の何を犠牲にしてでも…と心の底から思えているかどうかは正直まだわかりません。とはいえ、僕にも彼にとっての潜水のように、自意識みたいなものがなくなる瞬間はあって。『さらざんまい』という作品の収録の際に、一瞬役がしゃべっているのか自分がしゃべっているのかわからなくなったときがあったんです。収録が終わったあとも息切れをして、自分と役の境目が曖昧になる感覚でした。それが良いことなのかそうでないのかはわかりませんが、声優として得難い経験でした。もちろん、レベルは違うと思いますが、ジャックがそのゾーン的な感覚に囚われるのも少しわかってしまうところはありました」

 

ホリエルの作る「『グランブルー』のボンゴレ」がコチラ。あさりとガーリックの相性はバッチリで、スタッフから大好評でした。

ボンゴレから『グラン・ブルー』の世界のごとく、声優としての忘れがたい一瞬をお話してくれた堀江さん。映画の中の料理をご自身の手で作れば、その世界にいっそう入り込めるかしれません。

 

<過去記事>

「ホリエル、シネマる。リバイバル」

 

堀江さんがその他の映画も多数語り、シネマエッセイも描き下ろしてくれた「ホリエル、シネマる。」は下記にて好評発売中!


『SHUN HORIE ホリエル、シネマる。 1st PHOTO BOOK』
発売中
定価:2,200円 (本体2,000円)
判型:B5判
出版社:双葉社
ISBN 978-4-575-31596-7

PROFILE
●堀江 瞬 Shun Horie
5月25日生まれ。大阪府出身。15年に声優デビュー。近年の主な出演作: 『ヴィジュアルプリズン』(ロビン・ラフィット)、『魔王イブロギアに身を捧げよ』(イブロギア)、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(チウ)、『ドラゴン、家を買う。』(レティ)、など。19年にKiramuneレーベルにて、SparQlewのメンバーとしてCDデビュー。アーティストとしても活動中。