『溺れるナイフ』や『ピース オブ ケイク』で知られるジョージ朝倉が、躍動感と高揚感に満ちたバレエの世界を描いた漫画『ダンス・ダンス・ダンスール』が、この春いよいよアニメーション化! 主人公は、幼少期にバレエと運命的に出会い、強烈に惹かれながらも、亡き父の「男らしくあってほしい」という願いのためにバレエを避けてきた中学生・村尾潤平。彼は転校生の美少女・都(みやこ)との出会いをきっかけに、自身の運命へと足を踏み入れていく――。

この注目作を「WEB声優MEN」で大特集! 「男子バレエを描く」という本作の特色を徹底解剖するべく、キャスト&スタッフにインタビューを敢行した。そのトップバッターはもちろん、主人公・潤平役を務める山下大輝。直情型でパッション溢れるこの少年を、『弱虫ペダル』小野田坂道や『ブルーピリオド』高橋世之介といった天才たちを演じてきた山下は、どのように演じたのだろう。(全3回)

 

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あまりにおもしろくて、気付いたら全巻買っていた

村尾潤平(設定資料より)

――『ダンス・ダンス・ダンスール』(以下、『ダンスール』)は、ジョージ朝倉先生が2015年から「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載されている同名漫画が原作ですね。山下さんはお読みになったことはありましたか?

 

オーディションの際に読ませていただきました。めちゃめちゃおもしろいですよね! バレエという存在は知っているけど、その内容まで知っている、観たことがあるという人はなかなか少ないと思うんです。それにバレエと言えば女性が踊るイメージの人が多数ではないかと思いますが、この作品では、王子役やロッドバルト(『白鳥の湖』に登場する悪魔)のような敵役にスポットが当たる。こんな風に男子バレエを中心に置いた物語は今までにないんじゃないかな、すごく惹かれる題材だなと思いながら読ませていただきました。

 

――確かに様々なバレエ漫画がありますが、ほとんどの主人公は女性ですね。

 

しかも『ダンスール』は、バレエに対する向き合い方がキャラクターによって全然角度が違うのも、おもしろいところですよね。潤平は「好きなはずなんだけど、やってはいけないものかもしれない、でも本当は好き」という葛藤を抱えたところからスタートするけど、ライバルの流鶯(るおう/CV.内山昂輝)はむしろ「自分にはバレエしかない」というところからスタートする。他のキャラクターもバレエへの臨み方がバラエティに富んでいて、それぞれがこの世界で生きていると感じました。

夢に向かって頑張るその姿を見ていると、みんながどんどん愛おしくなってくる。そういうキャラクターたちが本当に素敵で、「とりあえず1巻買ってみよう」だったのが、気付いたら「全部買おう!」になっていて(笑)。でもそれくらい魅力的な作品ですよね。

 

火照った体を冷ましながら帰ったアフレコの日々

 

――山下さんが演じられる主人公・潤平はバレエの天才ですが、ごく普通の男子中学生でもあり、幼い頃に亡くした父の影響を強く受けていたりと、様々な要素を持つ複雑なキャラクターですね。演じるに当たっては、どのように彼を捉えましたか?

 

中学生という多感な時期ですし、いろいろなものに翻弄されて迷ってしまっているけど、潤平には持ち前のパワフルさがありますよね。すべてを巻き込んで、「でもオレはこうするんだ!」と突き進む。そのポテンシャルの高さには、「やっぱり潤平ってすげえな」と思います。だからこそ演じるときは、そのパワフルさを大事にするように意識しました。彼はとても強くて、悩みはあれどもぶち壊す力を持っている子なので、すごく気持ちのいいキャラクターですよね。

 

――本当にエネルギーに溢れている少年ですよね! もうアフレコは全話終えているそうですが、振り返ってみていかがですか。

 

潤平は本当にやりがいに満ちているキャラクターですし、演じた後もすごく満足感や達成感がありました。毎回が「今日は頑張ったな」と思えるアフレコでしたね。アフレコの後は毎回、ちょっとボーッとしながら、わざわざ散歩して帰っていたんですよ。すごく充実してやりきったからこそ、「今日はすごくいい日だったな」と、自分と冷静に向き合う時間が自然と生まれて。火照った体を冬の空気で冷ましながら帰る感じがすごく心地良くて、収録期間中はそれが、毎週のちょっとした楽しみでした。