テレビシリーズで、謎が謎を呼ぶ先の読めない展開と、個性的な独自のキャラクターたちで視聴者を魅了した『オッドタクシー』。その映画は、テレビシリーズを再構成しながら、それだけに留まらず新たな視点、映画オリジナルのラストという衝撃的な展開を見せてくれる一作。今回は、作り手としての音楽へのこだわりに迫る。

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「人間誰しもにあるであろう、闇の部分」

 

――本作はまず、お話に魅了されますよね。『セトウツミ』では漫画家として、近年はドラマ&映画の『ブラック校則』で脚本家としても活躍されている、此元和津也さんがシナリオを担当されています。

此元さんの脚本は、テレビシリーズのときも感じましたが、非常におもしろいですよね。映画では、一人ひとりのキャラクターをテレビシリーズとは違う切り口で描いているところもあって。この映画における、俯瞰的な描き方に最初読んだ時から惹きつけられました。

 

――その脚本を受けて、映画の大きなテーマやストーリーの主軸はどこにあるとお考えでしょうか。

難しいですが、コミカルな部分とダークな部分とのギャップは企画立ち上げの段階から意識していました。

僕が元々描いていた動物のキャラクターはコミカルですが、どこか毒のある感じを出したくて。此元さんの脚本も人間の闇の部分を描いてるんですが、笑いや優しさの要素もあります。このギャップで新しいミステリーになったのかなと思いますね。

 

「終盤では、静寂を使って緊張感や恐怖を出していった」

 

――テレビシリーズのOP、ED含めて、音楽面も非常に印象的でした。

アニメーションの絵柄同様に、音楽もユニークなものがいいだろうと思って、最初から、シティ・ポップはイメージしていたんです。本作の音楽はPUNPEEさん、VaVaさん、OMSBさんの3人に作っていただいたのですが、やっぱり作っていただいたものが、すごく個性的でハイセンス。その音楽のおかげで、作品のクオリティを上げていただきました。

 

――映画用に新たなトラックも作られていますね。

ええ、新しい曲もありますし、エンドロールの音楽もリミックスしていただいてます。その点で、映画ではテレビシリーズの音楽を聴いてから、追加で演出的なところを考えたり、音楽側とはいい相乗効果があったと思います。

 

――音の面での演出のこだわりは?

SEなど、リアルな音を使って、絵とのギャップを意識しています。その中で、没入感を高めて、観る人に迫っていくような感じにしたかったんです。あと終盤では、むしろ静寂を使って、緊張感や恐怖を出すことを大切にしました。

 

続きは第3回で!

 

PROFILE きのしたばく
多摩美術大学在籍時からイラストレーター、アニメーターとしての活動を開始。自ら企画したオリジナルテレビアニメーション『オッドタクシー』で初監督、キャラクターデザインを担当した。

 

 

 

 

《作品紹介》
『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』
絶賛公開中

【キャスト】
小戸川/花江夏樹 白川/飯田里穂 剛力/木村良平 柿花/山口勝平 二階堂ルイ/三森すずこ 市村しほ/小泉萌香 三矢ユキ/村上まなつ 大門兄/昴生(ミキ) 大門弟/亜生(ミキ) 柴垣(ホモサピエンス)/ユースケ(ダイアン)馬場(ホモサピエンス)/津田篤宏(ダイアン)ほか

【スタッフ】
企画・原作:P.I.C.S. 脚本:此元和津也 監督:木下 麦 副監督:新田典生 キャラクターデザイン:木下麦・中山裕美 美術監督:加藤賢司 色彩設計:大関たつ枝 撮影監督:天田 雅 編集:後田良樹 音響監督:吉田光平 音響制作:ポニーキャニオンエンタープライズ 音楽:PUNPEE VaVa OMSB 音楽制作協力:SUMMIT, Inc. 音楽制作:ポニーキャニオン アニメーション制作:P.I.C.S. × OLM 配給:アスミック・エース 製作:映画小戸川交通パートナーズ

【INFORMATION】
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