特『刀剣乱舞-花丸-』〜月ノ巻〜・八代拓が意識した「大人数の作品ならではの芝居」の画像
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第二幕「月ノ巻」の劇場公開(7月8日予定)がいよいよ近付いてきた、三部作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」。先週は礒部慧利プロデューサーに三部作や「花丸」シリーズに込めた想いを伺ったが、今週は「月ノ巻」で「花丸」初登場となる新刀剣男士を演じたキャストおふたりのインタビューを掲載! まず登場してくれたのは、豊前江(ぶぜんごう)役の八代拓。第1回である今回は、「花丸」やキャラクターの印象、アフレコでのエピソードなどを教えてもらった。(全3回)

 

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自然と人に慕われる、ある種の“天然”キャラ

 

――八代さんが演じられる豊前江が原案ゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』に登場されたのは、2018年ですね。それから4年を経て、この「月ノ巻」で、アニメ『刀剣乱舞-花丸-』にいよいよ登場されるわけですが、本作についてはどのような印象をお持ちでしたか?

 

“刀”というものはどうしても戦いを連想させるものだと思いますが、その中でも彼らが戦っていない、普段の日常を描いている作品というイメージを「花丸」には持っていました。日常の中で刀剣男士たちがどんなことを考えて生活していて、それぞれがどんな関係性を築いているのか。そういうところがよく見えるし、観ているほうもほっこりするような作品ですよね。

 

――豊前江は、南北朝時代の越中国(えっちゅうのくに。現・富山県)の刀工・郷義弘によって作られた刀と言われています。八代さんは彼をどのようなキャラクターだと考えて演じられましたか。

 

豊前江は、郷義弘によって作られた刀剣男士たち=江(ごう)の中でもリーダー(りいだあ)と呼ばれて慕われていたりするのですが、彼自身はただ自分らしく生きているだけのような気がします。そういう意味では、彼はすごく天然だなと思っていまして(笑)。俗に言う天然キャラは“どこか抜けてる人”みたいなイメージだと思うんですが、そういう意味合いではなくて、“言葉や行動に他意がない人”という意味で彼は天然だなと思うんです。感謝の気持ちを持っているから「ありがとう」と言葉にする。心から「助けたい」と思ったから助ける。言動に裏がなくて、本当にそのまんまの人なんですよね。

その天然さがあるからこそ、人に優しくしたり、ものごとに熱くなれたり、人に寄り添えたりする。でもそれを他人に押し付けようとも思ってないし、そんな自分を評価してほしいとも思ってなくて、ただ自分らしく生きていたら周りに人が集まってきてくれた。しかもそれを「すごくありがたいことだな」と思っている、そういう人だと思ってます。

 

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