いよいよ公開された三部作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」の第二幕「月ノ巻」。刀剣男士たちが夏休みを楽しむエピソードで、彼らの日常を多く描いてきた「花丸」らしい作品だ。本作で篭手切江(こてぎりごう)を演じる広瀬裕也インタビューも、今回が最終回。「すていじに立ちたい」という目標をまっすぐ目指す篭手切江にちなみ、今回は広瀬が掲げる目標や、いま感じている声優という仕事の喜びを尋ねてみた。(全3回)

 

※ ※ ※

 

みんなで成し遂げようという想いに共感する

――篭手切江はみんなのサポート役で、「謙虚」「健気」といった言葉が似合う刀剣男士ですが、ご自分との共通点はありますか。

 

篭手切はいい子すぎるので、僕との共通点というと難しいですね(笑)。でも彼の目標に向かって頑張る気持ちは、すごくわかるなと共感します。僕も「声優になりたい」という想いを持っていましたし、大学では保育の勉強をしていて「保育士の資格を取りたい」という目標も持っていたので。あと僕もどちらかというと、ひとりでやるよりもみんなでやることに魅力を感じるタイプなので、篭手切が江(ごう。刀工・郷義弘の手による刀剣たちのこと)のみんなに「一緒にすていじを目指しましょう!」と働きかけていく気持ちもわかるなって。「みんなで何かを成し遂げよう!」という想いに共感しますし、熱いものを感じます。そこも彼の魅力ですよね。

 

――広瀬さんはいま、どんな目標をお持ちですか。

 

僕は18歳の頃にこの仕事を始めまして、今は26歳になるんですが、先程お話したように途中で4年制の大学に通っていたんです。もう声優として仕事をしていたのに大学に行くことを許してくれた事務所にも感謝していますし、やっと声優の仕事だけで食べていけるようになったことにも嬉しい想いがあるので、いまは“変わらずにいたい”と思います。篭手切を見習って……というわけではありませんが、先輩になろうがキャリアが長くなろうが、最初の頃の想いを忘れずに必死で目の前の仕事にぶつかっていきたいですね。

 

――初心忘るべからず、ですね。ではいま、役を演じるときに心掛けていることや大事にされていることは何でしょう?

 

声優ならではの楽しさや面白さに、いろいろなキャラクターを演じさせてもらえるというのがあると思います。だからこそ、毎回同じマインドではいけないなと。例えば悪い役をやるときに「よーし、今日は頑張るぞっ!」という気持ちだとちょっと違うし、どこかにその気持ちが出てしまうと思うんです。

 

――嫌なキャラクターを演じなければいけないのに、一生懸命さが出てしまってはまずいですね。

 

はい。そういう意味で、自分の感情のコントロールを意識してやらないといけないなと。だから逆に、熱いキャラクターを演じた日の帰り道では、自分もヒーローになったような気持ちになるんです(笑)。あくまで演じているのは声だけなんですけど、僕ら自身も体全体を使って演じているというか、役が体に入ってくるというのはありますね。