川崎フロンターレ
川崎フロンターレ

川崎フロンターレ 2020年チーム展望

<戦力評価> A
<今季の目標> 優勝争い
<補強分析> B
<戦術> C
<フロント力> A
 

 3連覇を目指した昨季だったが、優勝した横浜F・マリノスと勝ち点10差の4位に終わった。だが高いチーム力に変わりはなく、2020年はタイトル奪還を狙うシーズンとなる。

 今季のJ1開幕戦では、ホームでサガン鳥栖と引き分けた。ほとんどの時間帯で主導権を握り、19本ものシュートを放ったが、スコアレスのまま勝ち点を分け合った。

 得点が決まったに見えたが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による判定の末に、ノーゴールと判定された場面もあった。だが、そのシーンに負けないほどスタンドが盛り上がる場面をつくったのが、2人の新人だった。65分に同時投入された三笘薫(←筑波大学)と旗手怜央(←順天堂大学)という大卒ルーキーは、自慢の推進力を随所で披露。自陣からのカウンターでゴール近くまで一気に持ち上がるなど、チャンスをつくり出していた。

 2人はすでに昨季、特別指定選手として川崎Fでも活動し、公式戦のメンバーにも入っている。まだ大学3年生だった一昨年7月の時点で入団内定が発表された事実が、クラブの期待のほどを物語る。リーグ開幕1週間前のルヴァンカップ第1節では、やはり交代出場だったものの、2人そろってアシストをマーク。すでに、計算できる戦力としてカウントされているとみていいだろう。

 三笘はそもそも、川崎FのU-10からクラブに入り、U-18まで順調にステップアップした選手だった。クラブはそのままトップチームに昇格させるつもりだったが、まだプロの世界で活躍できる確信のない本人が、大学進学を選択したという経緯がある。大学進学後もその成長に滞りはなく、自信を胸にクラブに戻ってきたという格好だ。

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