久保建英の移籍で注目!候補のレアル・ソシエダと「若き天才」の画像
来季はチームメートに? 久保建英とマルティン・ウーデゴール 写真:なかしまだいすけ/アフロ

 

 レアル・マドリードからレンタル中のマジョルカで活躍中の久保建英。コロナ禍による中断が明けてからリーグ戦の8試合すべてに先発出場し、7月9日の35節レバンテ戦では、得意のドリブルからチャンスを作り、最後はこぼれ球を左足で詰めて再開後の初ゴール、今シーズンの4ゴール目を奪って勝利に貢献するなど、1部残留を目指して戦うチームを引っ張っている。7月9日現在で暫定18位と降格圏にいるマジョルカを、久保は残留に導くことができるのか気になるところだが、同様に注目を集めるトピックが来シーズンの去就だ。

 パリ・サンジェルマンをはじめ多くのクラブが獲得に興味を示していると伝えられるなかで、レンタル移籍先として有力視されているのが、レアル・ソシエダだ。

 今シーズンのソシエダは好スタートを切り、一時は4位に食い込むなど序盤戦からチャンピオンズリーグ(CL)出場権争いに加わった。しかし、再開後は1勝2分け4敗と失速し、7月9日現在で暫定7位。CL出場権の獲得には黄信号が灯る。

 ソシエダの創立は1909年で、リーグ優勝は2回。80ー81、81ー82シーズンに2連覇を果たしている。この80年代は黄金期で、82ー83シーズンはチャンピオンズカップ(現CL)でベスト4に進出し、86ー87シーズンはコパ・デル・レイを制覇した。

 本拠地はスペイン北部バスク地方のサン・セバスティアン。同じバスクのビルバオに本拠を置くアスレティック・ビルバオは最大のライバルだ。ピレネー山脈を挟んでスペインとフランスに広がるバスク地方は、言語をはじめ独自の文化を持ち、A・ビルバオはバスク人だけでチームを構成する純血主義を貫くなど歴史と伝統を重んじ、バスクの誇りとなっている。ソシエダも80年代半ばまでは純血主義を取っていた。

 人材育成に定評があるのがソシエダで、下部組織から優秀なタレントを数多く輩出している。近年では、リバプールやR・マドリードで活躍した司令塔のシャビ・アロンソ、アントワン・グリーズマンが代表格だ。グリーズマンは母国フランスのクラブから13歳で下部組織に加入した。

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