川崎は札幌になぜ負けたのか?(1)「左サイドからの決定機」と「ゼロトップ」の画像
札幌FWアンデルソン・ロペスに先制点を決められる 撮影:中地拓也
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■11月3日/J1第26節 川崎―札幌(等々力)

 10月31日にFC東京を破って連勝記録を「12」に伸ばし、首位を独走する川崎が、まさかの完敗を喫してしまった。

 FC東京戦で劇的な決勝点を決めたMF中村憲剛が、今季限りでの現役引退を“多摩川ダービー”翌日の11月1日に発表。それから中2日、1万1000人以上が集まった等々力陸上競技場で勝って“引退のあいさつ”をしたかったが、かなわなかった。

 両チームともに中2日での試合ということもあって、川崎は4人、札幌は3人を入れ替えて先発メンバーを構成。川崎はいつものように4-3-3で試合に入った。しかし、川崎は序盤から札幌に押し込まれる。結論から言うと、この日は90分間、札幌にボールを握られ、チャンスを作られ、そして、川崎らしいプレーをほとんど見せることができなかった。

 開始のホイッスルが鳴ると同時に、札幌にチャンスを作られた。2分、中盤でMF脇坂泰斗のパスがずれたところに札幌MFルーカス・フェルナンデスが勢いよく走りこんでマイボールにすると、脇坂の背後にいたMFチャナティップが左斜め前にスプリント。その空いたスペースにMF荒野拓馬が走りこむ。フェルナンデスはその荒野にボールを預けると、荒野は川崎の選手5人を引き付けたうえで、チャナティップにパス。GKチョン・ソンリョンときれいな1対1になったチャナティップは、荒野からのパスをダイレクトでシュートしたが、ここは阻まれる。

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