「隣の誰かとは同じではない」鎌田大地と堂安律――ブンデスで生き残る理由の画像
鎌田大地(アイントラハト・フランクフルト) 写真:アフロ

 ドイツで戦う2人の日本人選手に共通するものとは――。

 先週末に行われたブンデスリーガの第10節で、鎌田大地堂安律が揃ってゴールを決めた。

 まず鎌田は、12月5日に行われたドルトムント戦で先制点を奪取。9分、マルティン・ヒンターレッガーのロングフィードに合わせて裏に抜け出すと、右足で絶妙のトラップ。それから冷静に左足で敵のGKロマン・ビュルキの脇にちょこんと蹴って、ゴールを決めた。前節のウニオン・ベルリン戦では起死回生の2アシストでチームを救った日本人MFは、今度はドイツ屈指の強豪から得点を奪う。簡単そうに見えて、ドルトムントからゴールを奪うのは簡単ではない。

 そして堂安は、同じく5日に行われたマインツ戦で2点目を決める。31分、中央でパスを貰った日本人MFは、ドリブルで仕掛けると、4人に囲まれながらも左足に持ち替えてミドルシュート。これは堂安が得意とするシュートパターンだが、マインツのDF陣が読み切れず翻弄されたのは、バイエルン戦での得点が伏線となったからだろう。

 少し前のことになるが、10月18日に行われた試合で、PSVからレンタル加入中の日本代表MFは、ドイツ王者相手に右足でゴールを決めた。そのデータが事前にインプットされていた可能性はある。右で打ってくるのか、それとも左で打ってくるのか。マインツの守備陣の頭の中は翻弄されたのではないか。50分には、堂安は右サイドで仕掛けて右足でシュートを打っているが、いずれにせよ、22歳の日本人MFのプレーの幅が広がっているのは確かだ。

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