J2全日程終了!(1)1位・2位は同勝点でフィニッシュ!徳島・岩尾キャプテンが「最も伝えたかったこと」【戸塚啓のJ2のミカタ】の画像
岩尾憲(徳島ヴォルティス)    写真:YUTAKA/アフロスポーツ
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■福岡対徳島の優勝決定戦は序盤にポイントが

 未曽有のシーズンが、ついにゴールを迎えた。2020年シーズンのJ2リーグは12月20日に最終節を迎え、全日程を終了した。

 新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態のなかで、全22クラブが最後まで戦い抜いたことは評価されるべきだろう。選手やスタッフが感染してしまうクラブもあったが、感染予防をしながら試合を消化していった“現場”は、神経を擦り減らしながら目に見えない敵と格闘していったに違いない。世間では新型コロナウイルスに対する「慣れ」や「麻痺」が指摘されているが、Jリーグに関わる人たちは最後まで気を緩めなかったに違いない。

 20日に行なわれた最終節では、勝点84で首位の徳島ヴォルティスと、同81で2位のアビスパ福岡が激突した。両チームはすでにJ1昇格を決めているが、得失点差では徳島が大きく上回る。リカルド・ロドリゲス監督が率いるチームからすれば、大量失点で負けない限りは優勝できる、という一戦である。

 最初に決定機をつかんだのは徳島だった。8分、右サイドバック岸本武流がペナルティエリア内でGKと1対1になり、11分には西谷和希が左サイドから抜け出すが、得点に結びつけられない。この試合がJリーグデビュー戦となる22歳の守護神・山ノ井拓巳の好守に阻まれ、試合の流れを持っていかれてしまう。

 16分にはゴールを割られる。自陣でのボールロストがきっかけだった。ビルドアップ時にボールを失うシーンはその後も散見され、ボールを保持しつつもカウンターの脅威にさらされる。徳島は自分たちらしさを出せないまま、前半を終えることとなった。

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