【後藤健生】J1リーグ2021順位予想(2)期待したい「マリノスと鹿島」の画像
アンジェ・ポステコグルー監督の下でマリノスの雪辱はなるか 撮影/中地拓也
2021シーズンJ1順位予想

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コロナ禍の終息はまだ遠そうだが、2021年、29シーズン目のJリーグが2月26日に開幕する。黄金時代を迎えた川崎フロンターレが2回目の連覇を遂げるのか。それとも、2019年にアジアを驚かせたポステコグルー率いる横浜F・マリノスの攻撃サッカーが復活するのか。1年をチーム作りに費やしてきたザーゴ監督の鹿島アントラーズがいよいよその真価を発揮するのか。目が離せないシーズンを、優勝争いを中心に展望する。


■復活を期す横浜F・マリノスの攻撃サッカー 

 さて、川崎を優勝候補の筆頭に挙げたが、それではその川崎を追うのはどのチームか。

 僕は、横浜F・マリノスと鹿島アントラーズに期待したい。

 横浜FMは、一昨年、圧倒的な攻撃力を看板に優勝を遂げたチームで、その時の主力メンバーの多くが残っており、完成度は高い。懸念材料と言えば、得点力のあるFWのエリキが抜けたことか。

 昨年は、負傷者が続出したこと、ACLの関係で連戦が多くなったことが大きく響いた。そして、なによりもアンジェ・ポステコグルー監督のサッカーは選手に運動量が要求されるだけに、昨年の超過密日程は横浜向きではなかった。だが、今年はACLもなく、日程も通常に近いものとなる。それでも、横浜FMにとって夏場をどう乗り切るかが関門だが、今年は東京オリンピックの関係で7月後半から8月上旬にかけて3週間の中断が入るので、ここで一息付けるのは大きいだろう。

 また、両サイドバックがそろってバイタルエリアあたりまで攻め上がる変則的なシステムを使用するため、サイドバックの裏のスペースを狙われることも多かった。昨年は、各チームがそうした横浜FMの弱点を確実に衝いてきた。今シーズンは、その対策もしなければならないが、ポステコグルー監督が本当に有能な監督なのであれば、魅力的な攻撃性を維持しながら、同時にそうした守備の脆さをカバーする方策を見出してくるはずだ。

 得点力のある川崎と横浜FMの争いを期待したい。

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