J2“激変”の第3節(2)町田「東京クラシック」勝ち点“喪失”の「不運」と「課題」【戸塚啓のJ2のミカタ】の画像
ポポヴィッチ監督(町田)   写真:西村尚己/アフロスポーツ 
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■「東京クラシック」に挑んだ町田は前半を2対0で折り返す

 第3節ではジュビロ磐田が初勝利をあげ、FC琉球が3連勝を飾り、ブラウブリッツ秋田がジェフユナイテッド千葉を2対0で下した。J3から昇格した秋田は、アウェイ3連戦で2勝1敗の成績を残している。

 触れるべきトピックスがいくつもあるなかで、ここではFC町田ゼルビア東京ヴェルディの「東京クラシック」を取り上げたい。

 昨シーズン19位の町田は、J1昇格争いのダークホースである。

 新型コロナウイルスの影響で異例の過密日程となった昨シーズン、ランコ・ポポヴィッチ監督はほぼメンバーを固定して臨んだ。最終的な結果は下位に沈んだわけだが、とりわけ20代前半のタレントたちが経験値を高めた。今シーズンは鄭大世、長谷川アーリアジャスール、ドゥドゥ高橋祥平らの即戦力を補強し、J1昇格を狙える戦力を整えている。

 開幕節で昨シーズン7位のモンテディオ山形と引分け、前節は同6位の磐田を3対1で撃破した。どちらも昇格候補である。そして、東京Ⅴは“J1昇格候補の第2グループ”とでも言うべき存在だ。今回の東京クラシックは、町田にとって今シーズンの可能性を探る試合と言うことができた。

 前半は2対0で折り返した。18分、クイックリスタートを起点に中島裕希が2戦連続となるゴールを決め、44分には左サイドバックの奥山政幸が追加点をあげる。東京Vにボールを保持されても守備組織は乱れず、ブロックの外側へ相手を押し出すことができていた。

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