【CL分析】チェルシー決勝進出!(1)レアル・マドリード「正真正銘の完敗」の画像
メイソン・マウントが勝利を決定づける2点目のゴール 写真:ロイター/アフロ

UEFAチャンピオンズリーグ 準決勝 2ndレグ チェルシーvsレアル・マドリード 2021年5月5日(日本時間28:00キックオフ)】

 セルヒオ・ラモスが復帰を果たしたレアルは1stレグの失敗にめげず再び3バックを採用した。

 左からナチョ、ラモス、エデル・ミリトンと並ぶ3枚は攻撃時に左右がライン際まで大きく開き、さらにウイングバックのフェルラン・メンディとヴィニシウスが高い位置を取ることでチェルシーに優位に立とうとした。

 しかし、ポジショニングとしては1stレグよりも左右のセンターバックのサイドバック化とウイングバックのウイング化が明確になったものの、青い守備陣を崩せる気配は全くなかった。

 止まってボールを受けることになったメンディは縦に進むことができず、自身の良さを全く出せなかった。ヴィニシウスはハードワークを行なってウイングバックの役割を忠実にこなしたものの、前線でボールを持ってこその彼の怖さはそこでは出ず、ありふれたウイングバックでしかなかった。

 原因は、見た目のポジションはサイドバックと化しているナチョとミリトンに、ウイングバックにボールが入った時に追い越す動きをさせなかったことと、エデン・アザールの役割がはっきりしなかったことだ。

 メンディとヴィニシウスは、ディフェンダーを背負ってバックラインからのボールを受ける形になっても、サイドでの追い越しやサポートがないことで内側に出すか後ろに戻すかの2択になった。

  1. 1
  2. 2
  3. 3