文と写真/山本益博

 

  この5月の緊急事態宣言中の名古屋落語会が開かれました。私がプロデュースした中日新聞社主催「中日落語会 喬太郎・一之輔二人会」がそれです。じつは、昨年5月に予定されていたのですが、コロナ禍で延期となり、今回も危ぶまれたのですが、なんとか無事に終えることができました。 現在の東京の落語界の人気・実力ともに兼ね備えた二人ですから、チケットの売れ行きも好調でした。

 

チケット入手困難な両師匠

 

  当日の番組は、前座の開口一番の替わりにミニトークをつけ、私から喬太郎師匠には「どうして、落語家は古典落語ばかりか新作でも着物を着て噺をするのでしょうか?」と。一之輔師匠には「なぜ、落語家は座布団のうえに座って噺をするのでしょうか?」とお訊ねした。会場にいらっしゃるだろう、今日初めて生の落語に接するお客様の視線で、素朴な質問をぶっつけ本番で伺いました。ふたりの師匠のお答えは「着物のほうが、老若男女を演じやすいから」「座って上半身だけのほうが、動きが制限されず自由だから」というものでした。


落語は、両師匠とも2席。
喬太郎「お菊の皿」
一之輔「中村仲蔵」
仲入り
一之輔「あくび指南」
喬太郎「おせつ徳三郎」

 

「お菊の皿」は番町皿屋敷が下敷きになった怪談噺、「おせつ徳三郎」はの季節が舞台と、季節が交錯した内容でしたが、どの高座もお客様の集中力が凄く、皆さん満足された様子でお帰りになられました。私もプロデューサー冥利に尽きる落語会となりました。

 

喬太郎師匠、一之輔師匠、妻の美穂子と楽屋にて