写真・仲程長治 文・シマネコキネマ
■島猫たちに今年もミーファイニャー

南国沖縄にも、短い冬がやってきた。
沖縄は本島から八重山諸島まで、11月下旬からずっと灰色の重たい雲が空を覆っていて、「沖縄は太陽に嫌われたのか?」と思うほど、天気も気分もどんよりとした毎日が続いている。
外で暮らす島猫たちも、できるだけ風の当たらない場所を見つけては丸くなり、からだを寄せ合って寒さをやり過ごしているのだが、ときどき気まぐれに太陽が顔を出すと、「待ってました!」とばかりに陽あたりの良い場所に出てきて、毛皮をできるだけ太陽に当てようとしている。
免疫力を高めるビタミンDをつくるには日光浴が重要ということで、最近は人間たちも再注目しているが、太陽光線はどんな暖房器具よりも強力で、一瞬で島全体を温めてくれる。島猫たちにとっては、冬を無事に過ごすための最高のワクチンなんだろう。
今月も、個性豊かな島猫たちの視線から、無言で受け取った島猫言葉をお届けします。


舌先で全身をチェックして、癒される場所でからだを休めて
自分で自分を癒すんニャ

イライラしたらグルーミングして、静かな自分を取り戻すんニャ

目には写らないものまで見えてくるんニャ

その時をじっと待てるか それだけなんニャ

できる限りの力を尽くす
それでもダメなら、時が来るのを天におまかせ
なんくるニャいさ〜
*本連載は毎月22日(=ニャンニャンの日)に配信予定です。次回もお楽しみに!
*日本全国で「さくらねこTNR」の活動を広げている公益財団法人どうぶつ基金の新作絵本冊子「さくらねこ」の制作をシマネコキネマが担当しました。以下よりぜひ、e-bookをご覧ください。
https://www.doubutukikin.or.jp/sakuraneko_ebook/HTML5/pc.html#/page/1
*シマネコキネマの公式インスタグラム(今日の「ニャンくるにゃいさ」配信中)
https://www.instagram.com/shimanekokinema/

ウチナーンチュ2世として大阪に生まれ、沖縄に移住して17年の著者が、猫とともに案内する那覇スージぐゎー。桜坂、栄町広場、ニューパラダイス通り、牧志、泊、天ぷら坂、壺屋通りなど、懐かしくて新鮮な路地裏を散策する。路地裏の島猫フォト〈写真:仲程長治〉&イラストマップ〈猫スポット付き!〉収録。
