文と写真・サラーム海上

 

■ワールドミュージックフェス「オスロワールド」レポート

「オスロワールド」はワールドミュージックのフェスティバルであると同時に、世界中から集まった音楽関係者(内訳はEU諸国やロシア、イラン、レバノン、インド中国、日本からのフェスティバルのオーガナイザーやジャーナリスト、アーティスト、DJなど約50名)によるパネルディスカッションやディベート、ワークショップなどもプログラムの一環となっていた。

 そのため、僕たちはライヴが行われる夜間だけでなく、毎朝10時にはオスロワールドの事務所に集まり、様々なプログラムに参加した。

 

ノーベル平和センター前の海の夕暮れ。ムンクの『叫び』と同じ色合いだ
毎日午前10時から多国籍な約50名が集まり、知恵を絞ることに

 

 2019年10月30日水曜、オスロ湾に浮かぶサウナボート、コック・オスロから宿へと戻った僕を待っていたのは「ユートピア宣言」と題したプログラムだった。僕たちは国籍も年齢も性別もバラバラに各6人の8つのグループに分けられ、8つのテーマを各15分ずつディベート&ブレインストーミングしてまとめることとなった。


 その8つのテーマとは、以下である。

 

  1.  性別の平等な世界
  2.  セクハラのない世界
  3.  性別やセクシャリティに基づいた差別のない世界
  4.  人種差別のない世界
  5.  宗教や文化に基づく差別のない世界
  6.  財政状況や階級に関係なく、全ての人が芸術と文化を利用出来る世界
  7.  障害に基づく差別のない世界
  8.  サイジズムとボディシェイミングのない世界

 

 要は近年日本でも話題となっているSDGsである。それを音楽フェスティバルでどのように実践出来るか。グループごとに指定されたテーブルに着くと、テーブルの上に敷かれた大きな紙に一つのテーマが書かれている。それに沿って全員でディベート&ブレインストーミングし、15分後にその紙の片隅にまとめて書き、次のテーブルへと移動する。これを8回繰り返すのだ。

 

(左)ユートピア宣言のスタート (右)提示された問題その1〜4