多くの場合、音楽業界の人間が考えることはほぼ一緒だが、参加者は国籍も文化も多岐にわたるため、新たな見識が飛び出すこともある。


 僕たちのグループからは、以下などが挙がった。

 

  • 障害者向けのユニバーサルアクセスを会場に用意する
  • 出演者と雇用者を性別平等に採用する
  • 性別の曖昧なトイレを用意する
  • 性的な広告を排除する

 

 音楽フェスの現場で出演アーティストやマネージャー、ローディー、サウンドエンジニア、更にアーティストのアテンド係、プレス係、そして会場設備に至るまで、男女およびLGBTQバランス(さらに人種バランスまで)が問われるなんて、日本にいるだけではとても考えが至らなかったが、実際にオスロワールドは出演者およびスタッフの性の格差や性バランスの平等化に成功しているように見えた。

 

パネルディスカッションの様子、一番左が総合プロデューサーのアレキサンドラさん

 

 夕方4時前にプログラムは終わり、夕方はオスロ湾に面したノーベル平和センターまで歩き、オスロワールドの総合プロデューサーのアレキサンドラさんと、スペインの俳優兼歌手ロッシ・デ・パルマ、モロッコ先住民ベルベル人のシンガーソングライター、ヒンディー・ザハラによる鼎談「ディストピアにおける子守歌」を楽しみ、そして、夜には複数の会場で行われたライヴをはしごした。

 スペインの天然系シンガーソングライターのシルビア・クルス・ペレスは歌っている一瞬一瞬が楽しくて仕方ないらしく、ギター一本の弾き語りにも関わらず、まるでジェットコースターのようなスリリングなステージを披露してくれた。「スペインの矢野顕子」とでも呼ぼうか?

 90年代にアラビックポップをエレクトロ化し、世界的なベリーダンスのブームを牽引したナターシャ・アトラスのニューアルバムお披露目公演にはヒンディー・ザハラが飛び入りし、妖艶なデュエットを聞かせてくれた。

 

右がナターシャ・アトラス、左がヒンディー・ザハラ。古くからの中東音楽好きには夢の共演!