写真/仲程長治 文/シマネコキネマ


 島猫映画『Nyaha!』の制作が始まった2017年7月から、定期的に撮影を続けているのが竹富島、コンドイビーチの猫たちだ。本連載の#2に登場している子猫たちもすっかり成長し、凛々しい成猫として元気に暮らしている。

 彼らの住まいは、国内のビーチランキングで必ず上位にランクインする人気のリゾートビーチだから、人間の価値観からすれば「なんとも羨ましい!ニャンダフルなリゾートライフ」を謳歌している島猫たちなのだが、海辺の暮らしは楽なことばかりではない。年々勢力を増しているというカラスとの闘いや、台風に代表される悪天候との闘いは日常茶飯事だ。

 

冷たい西風が吹きつける冬のひとコマ。風の当たらない壁際に集まり丸くなっていた
流木に座って朝日を浴びる。早朝のコンドイビーチは島猫と野鳥たちだけの楽園だ

 

 それでも、潮風に吹かれながら、いつでも波の音を聞いているからだろうか? コンドイビーチの島猫たちの暮らしぶりを眺めていると、やはり「のんびりゆったり、島時間」という言葉が浮かんできてしまう。

 昨年の夏には、10数匹の一族の中に「さくらねこ」が少なかったので心配していたのだが、朝夕のご飯や雨風をしのげる寝床づくりなど、彼らのお世話をしている島の人の話によれば、コンドイビーチの猫は「地域猫」として竹富町に認定され、一斉に避妊去勢手術を行うことができたそうだ。

 

いたずら好きのシロミケ姉妹。撮影をしているとカメラに必ずぶつかってくる
ボス猫の貫禄があるが、メスである。年老いたカラダをビーチに横たえて日光浴

 

 さくらねこになっても、彼らが島猫らしさを失うことはない。つい最近、梅雨の晴れ間に訪れた時には、何度も通っている我々へのサービスだろうか?「撮影するなら、何か面白いことしましょうか?」とばかりに、7匹の若猫たちが一斉にモンパノキに登り始め、波打ち際を駆け回っての大運動会となった。予測のつかない行動で驚かせてくれるウーマクー(わんぱく)ぶりは、子猫の時分から変わっていない。

 

低木で幹が柔らかいモンパノキは子猫にも登りやすく、爪研ぎにも適している

 

 どこかで人間を警戒している町の猫たちとは違って、人を怖がらずに無防備な寝姿をさらして、愛嬌たっぷりに近寄ってくるコンドイビーチの島猫たち。美しい景色と共に、島の人たちが大切に見守っている島猫たちの暮らしを、客人としてこの島を訪れる我々もまた、そっと見守っていきたい。

 

モンパノキの上で。早朝と夕方はこの木の上からビーチを見渡すのが彼の日課らしい

撮影協力・日本トランスオーシャン航空

*日本全国で「さくらねこTNR」の活動を広げている公益財団法人どうぶつ基金の新作絵本冊子「さくらねこ」の制作をシマネコキネマが担当しました。以下よりぜひ、e-bookをご覧ください。

https://www.doubutukikin.or.jp/sakuraneko_ebook/HTML5/pc.html#/page/1

 

*シマネコキネマの公式インスタグラム(今日の「ニャンくるにゃいさ」配信中)
https://www.instagram.com/shimanekokinema/

*本連載は毎月22日(=ニャンニャンの日)に配信予定です。次回もお楽しみに!