■同人の集まりからブックフェア・デモへ

「もともと、本を好きな人たちが集まるグループなんです」

 ブックフェアの中心メンバー、テー・トゥタさんは言う。日本に住むミャンマー人も趣味や出身地などでさまざまな集まりを持っているが、テーさんたちは本好きの会。読書を楽しむだけでなく、自分たちで作品を書く人もいる。

「私も、日本に来たばかりの頃、言葉や習慣がわからずにたいへんだったことや、日本人とミャンマー人の考え方の違いについて書きました」

 こうして書いた作品をみんなで読んで楽しむというから、いわば同人。そんな彼らも軍の横暴に対して立ち上がり、コトの起きた2月、すぐにブックフェアをはじめた。母国から持ってきたミャンマー語の本、それに日本語の本、さらに日本語学習のために使った参考書や辞書などを持ち寄って、即売会を開いたのだ。

「値段はつけてません、いくらでもいいです」

 なにごとかと足を止める日本人には、趣旨を説明し、ときにミャンマーの窮状を記したチラシを手渡す。そして寄せられた善意を、母国に送る。こんな活動を、半年以上ずっと続けている。

 

3本指は軍への抗議の印。ブックフェアの中心のひとり、テー・トゥタさん
ニュウ・ウン・モーさんは飲食店勤務。「毎週日曜はデモに参加したいから休みにしてもらっています。店長も理解してくれて助かっています」