■楽園商街・地下市場

楽園商街の外観

 

 映画『ユ・ヨルの音楽アルバム』で、主人公ミス(キム・ゴウン)の義理の姉(キム・グッキ)が切り盛りする大衆食堂は楽園商街の地下にある。この映画は、下町のパン屋さんで働くミスと少年院上がりのヒョヌ(チョン・ヘイン)のラブストーリー。現在、Netflixで配信されている。

 この映画の要所要所で重要な役割を果たすラジオ番組「ユ・ヨルの音楽アルバム」は90年代に実際に放送されていた人気プログラムで、DJのユ・ヨルは本人役でこの映画に出演している。

 90年代から韓国映画を観ている人は気づいたかもしれないが、ハン・ソッキュとチョン・ドヨンの主演映画『接続 ザ・コンタクト』(1997年)に登場するラジオ番組も、この『ユ・ヨルの音楽アルバム』がモチーフとなっている。

 

楽園商街の地下市場は、店と店の境界線があいまいなのが魅力。客席のすぐ隣に金物屋の商品が並んでいるところなど、いかにもこの市場らしい

 

  地下市場は3分の1くらいが大衆食堂で占められている。昼間から酒を飲む客が珍しくなく、また地下ということもあり、「女性一人では入りにくい」という日本の読者さんの声もあったが、けっして物騒なところではない。高齢者が多いのでむしろ安全といえる。

 私も小腹がすいたとき、ここでククス(麺)をかき込んだりする。“おじいちゃんの広蔵市場”だと思えばよいだろう。値段もふつうの食堂より1000~1500ウォンくらい安い。