■松本城公園で昼寝

 

どうしても行きたい蕎麦屋が松本にある。そこは予約必至なのだが、予約せずのんきに暖簾をくぐると超満席。今日は予約でいっぱいだという。「何時でもかまわないので、お願いできませんか」と伝えたところ、女将さんから、「東京から来てくれた? 団体さんが入っているけど、2時以降なら大丈夫」とのことなのでその場で予約する。

そうなんです、わざわざ東京から。いや今日は伊丹から飛行機で(笑)。

 

時間があるので街を散策、さらに松本城まで足を伸ばす。日本最古の天守で国宝に指定されている松本城は風格があり荘厳だ。雨があがり日差しが強いので内堀近くのひさしのあるベンチに座り休憩。城の中もいいのだが、お堀越しに眺める城の姿が素晴らしい。

 

晴れたと思ったら突然のスコールで身動きが取れなくなる。雨に煙る松本城の眺めの美しいこと。

早朝奈良を立ち、バス、飛行機、バスと乗り継ぎ、お腹も満たされている僕は、ベンチで昼寝タイム。そよ風が心地いい。

 

■「三城」蕎麦と日本酒@松本

 

【飛行機に乗って麺の旅】116軒目

2時ちょうどにお目当ての蕎麦屋「三城」に。暖簾をくぐると懐かしい風情。「三城」は東京の麹町に店があり、松本に移転。常連というほどではないが、若かりしころ、ちょくちょく訪れていた馴染みの店。

女将さんは昔と変わらず、凛とした着物姿で迎えてくれた。

「わざわざ東京から来てくれたの、ありがとう。お顔覚えているわよ」と、嬉しい言葉。

最初に片口の日本酒がやってくる。最初のアテは「アミタケのおろし」。

 

そうこのお店、メニューがないのだ。日本酒と蕎麦を嗜む店。

しかも日本酒は常温。蔵元に特注しているこの酒が実に旨いのだ。

「冷酒も燗酒もさめるでしょ。だからうちは蕎麦にあう、常温で美味しいお酒にしているの」と、女将さんから説明を受けた、麹町の遠い記憶が蘇る。

確かに長っちり、飲み助の蕎麦呑みには、ちょうどいい温度なのだ。

 

次に「青唐辛子の味噌和え」。これまた酒にあう。早くも日本酒をお代わり(笑)。

ちびちび酒をやっていると、いよいよ蕎麦が登場。

 

大きな器に盛られた太めの田舎蕎麦。それを個別に小さなザルに移して食す。「ああ、懐かしい」。

ただ懐かしいだけでなく、つややかで蕎麦の香り、コシ、食感が最高の手打ち蕎麦である。

 

蕎麦はのびてしまうから、一気に啜りたいところだが、ここは別。たっぷりの薬味と蕎麦と日本酒をちびり、ちびり。

昼からの蕎麦呑みは最高だ。

 

ほどなくして、糠漬けが提供される。何十年も守られた糠床で浅漬けされた逸品を食べるだけでも松本に来た甲斐がある。

最後に蕎麦湯とともにいただくデザートの蕎麦羊羹は、上品な味わいだ。

おいしかったです。ごちそうさま。女将さん、ありがとう。

 

「三城」/松本市大手3-3-5