■マイ・ベスト魯肉飯
台湾人にはたいていお気に入りの魯肉飯がある。どの町にも魯肉飯を出す店はあるが、肉の脂の量だとか、味付けだとか、店ごとの特徴がある。
台湾各地でいろいろな魯肉飯を食べたが、台北の隣の三重にある『今大魯肉飯』や、礁渓の春雨の店『八宝冬粉』の魯肉飯などは、そのためだけに足を運びたいほど美味しかった。たっぷりと脂が乗り、やや大きめに刻まれた豚バラ肉。脂が多いわりには口の中でふわりと溶けて、ギトギトした感じを残さない。味付けはしつこくなないので、他の料理との相性もよい。

日本では台湾で食べるような魯肉飯にはなかなか出合えないので、ときどき家で魯肉飯を自作するようになった。台湾ロスはつらくもあるが、台湾料理を自分で作ってみて、材料や味付けを知るいい機会にもなっている。バランスのよい魯肉飯を作ることがいかに難しいかを痛感する日々である。


*本連載は月2回(第1週&第3週金曜日)配信予定です。次回もお楽しみに!
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