■昔の商店街のような店でありたい

 南アジアの勢いが強い新大久保駅の西側ゾーンだが、この1~2年で中国の進出も激しい。『陽光城』の周辺にも短期間のうちに、麻辣湯のレストラン、海鮮中心の食材店、それにビル丸ごと中華食材という大きな店もできた。ますますカオス化が進むが、商売敵が増えて『陽光城』もなかなかにたいへんなようだ。

「うちは昔からの常連の中華レストランが大きなお客さんですから。コロナで飲食店の営業時間が減ったのは本当にきつかったです」

 緊急事態宣言が明けたいま、朱さんは少しでも売り上げを伸ばすために、いろいろな取り組みをはじめている。

「we chatにページをつくって頻繁に更新して商品を発送したり、ページに登録している人に営業をかけたり、いままで会社があまり手がけてこなかったIT化を進めています」

 店主としてお客を応対しながら、その合間にレジでPCと向き合っているのだ。忙しい毎日だが、

「いろんな人が来ますからね。楽しいですよ」

 と笑う。そして、日本人にももっと来てもらいたいと話す。

 エスニック食材店に興味はあっても、独特の異国オーラがあって入りづらいという人もいるかもしれない。しかし『陽光城』では、朱さんが日本語で親切に商品の説明などもしてくれる。中華料理に興味のある方はぜひ行ってみて、あれこれ訪ねながら買い物してほしい。
「昔の商店街のような、温かい店でありたいですね」

レンジでチンするだけの大饅頭400円に、中国風の食べるラー油「老干媽」(298円)をつけて食べるのおすすめと朱さん

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