■山羊やガチョウを出す店には酒がある

 人気とは言え、山羊とガチョウはどちらも少しだけ贅沢なイメージがある。鶏豚よりも高級で、お酒と相性がいい。酒類が置いていない食堂が多い台湾で、山羊かガチョウのどちらかがある店は、酒と出合えるチャンスが高いのだ。

 これを知ったのは台湾で食べ歩きを始めてしばらく経った頃。取材終わりの一杯を探しても、ビールが置いてある店はまったく見つからず、途方に暮れていたところにガチョウ肉専門店を見つけたのだ。ここでのポイントは、ガチョウ肉であってカモ肉(アヒル)ではないこと。これも不思議だが、ガチョウ肉は酒の友なのに、カモ肉はランチメニューに出てくることが多いので、間違えるとお酒にはありつけない。

 

大人のちょい呑みに最適なガチョウ専門店。ガチョウのスライスの他に、ガチョウのモツスープなども楽しめる

■ガチョウは最高の酒肴

 ガチョウは皮が旨い。正確には皮と肉の間にうっすらついた脂身と言おうか。肉そのものは締まっていて、歯ごたえがあるのに、噛めば噛むほど味が出るジューシーさ。このスライスを甘辛いタレと刻みショウガでいただく。ビールに合わないわけがない。

 中年を過ぎたおじさんが、軽くスモークされたガチョウ肉の燻製を箸でつまみながら、手酌で台湾ビールを飲んでいる。台湾には、一人でも、ほんの数百元あれば買える幸せが転がっている。

 

山羊肉炒めには空芯菜と相場が決まっている。沙茶(サチャ)ソースと唐辛子でピリ辛の味付けはビールにぴったり