奥の芝生に並ぶテーブル席に腰掛けていると、5分ほどで料理が運ばれてきた。鶏の鶏肉にはトマトソースとズッキーニを煮こんだソースがかかっていて、肉自体もトマトやクミンなどでマリネしてから焼いてあるようで、しっかり味が沁みている。取り立てて美味いわけではないが、シンプルな分、数日続いても飽きることはなさそうだ。当然地鶏だが、焼きすぎていて噛み切れないほど固い。固すぎる! 明日からは鶏のグリルではなく、もう少し柔らかそうな鶏の煮込みや魚のグリルにしよう。 

「こうした屋台や庶民的な食堂のことを『Maquis(マキ)』と呼ぶんだ」

「フランス語でマキとはコルシカ島の低木地帯や、第二次世界大戦中にそこを活動拠点にしていたパルチザンを指す言葉ですよね?」

「そのとおり。よく知ってるねえ。こうした店の多くは鶏肉と魚以外に、鹿やネズミや猿などの、低木地帯で狩猟したジビエ肉を出しているので、植民地時代にここに移住してきたコルシカ人がマキと名付けたんだ。それが今もそのまま残っているんだよ」

 

文化宮殿野外ステージ奥の屋台コーナー

民族衣装のお姉さんが魚を炭火焼きしている

魚は一種類だけ、青ティラピア!

地鶏の炭火焼き、トマトとズッキーニのソース、ご飯の定食

食事をしていると日が暮れた。ドミニクさんは1960年代はスウィンギング・ロンドンに憧れ、毎週末ロンドンを訪ねていたそう。なんとなくそんな面影あり