文と写真/室橋裕和

マレーシアからでスマトラ島のドゥマイに降り立ったのが前回。今回はそのスマトラ島をひたすらに北へ。目指す街はインドネシア最北端、そして、日本と同じ苦難を背負った地でもある。

 

 

ドゥマイの港からバスターミナルへ

 僕はナゼだか、幼児ふたりをひざに抱いて、ノートパソコンでポケモンを見ているのであった。さすがはYoutube、「pokemon indonesia」で検索してみれば、しっかり現地語バージョンの映像が現れるのである。

 こんな木造バラックのごときおんぼろのバスターミナルに、ストレスなく動画を見られるほど強いWi-fiが飛んでいることも驚きだった。スマトラ島の僻地の子供たちも、こんな情報環境の中で生きていくのである。

 

 前回、マラッカ海峡を越えてインドネシアに入国した僕は、スマトラ島を北上すべくバスターミナルにやってきていた。目指すはインドネシア最北端、スマトラ島の北の果て、バンダアチェ。もう目の前は、インド領アンダマン・ニコバル諸島である。国境マニアとして、そして端っこマニアとして、いつか立ってみたい街だった。

 そんなバスターミナルにあった小さな食堂の子供たちは、どういうわけだか僕になついてきたのだ。しかし人の子を相手におじさんが遊べるのはせいぜい30分。あとは間が持たず、仕方ないので動画を鑑賞させていたところ、ようやく出発時間となった。

 

日本からやってきた怪しいおじさんにも懐いてくれたきょうだい