■1年7ヶ月ぶりの海外出張、行き先はポルトガル

 2021年10月23日、1年7ヶ月ぶりに海外出張に出た。行き先はポルトガル。ポルトで開催されたワールドミュージックの見本市WOMEXの取材が主な目的だ。

 ネットをちょっと調べると、ポルトガルは日本人旅行者の「渡航禁止」または「渡航は必要不可欠な目的に限られる」との情報が出てくる。そんな状況でどうやって入国を果たし、取材を行い、ついでに無事に帰国したか、忘れないうちに記事にまとめておこう。

 

●今回のポルトガル入国時に必要とされる書類

*出張先からの正式な招待状

*ポルトガル政府が承認するワクチン接種証明書(日本のワクチンパスポートで代用可能)

*72時間以内のPCR検査陰性証明書(都内のクリニックにて15000~35000円で取得可能)

*ポルトガル乗客ロケーターカードのウェブ登録時に発行されるQRコード

 

●今回の日本帰国時に必要とされる書類

*72時間以内のPCR検査陰性証明書

*日本厚生労働省質問票ウェブ登録時に発行されるQRコード

*日本のワクチンパスポート

 

 WOMEXについてはこの連載でもすでに何度も登場しているが、2年前までなら事前にWOMEXのサイトからプレス登録して、支払いを済ませば、あとは航空券と宿の予約だけ済ませて、当日、成田空港(または羽田空港)に行って飛行機に乗れば良いだけだった。しかし、今回はさすがに全世界的なコロナ禍。しかも、ポルトガル政府はこの9月18日に、日本からの渡航は「必要不可欠な目的(就業、修学、家族との再会、健康、人道)に限られる」との通達を出していた。僕のような「ビジネス目的での渡航」は必要不可欠な目的に含まれていない、少なくとも目的例としては書かれてはいないのだ。

 入国が一筋縄でいかない国への出張は、イスラエル、レバノン、コートジボワール、イエメンなど、これまでに何度も経験していた。なので、こんな場合、どのように動けば良いのかはわかっている。

 まずは在日ポルトガル大使館の領事部に電話やメールで連絡し、今回の出張をどうすれば「必要不可欠な目的」として認められるかの返答をもらうこと。続いて、出張先のWOMEXやその現地共同運営会社から僕の名前入りの正式な招待状を発行してもらうことだ。

 在日ポルトガル大使館領事部には何度も電話をかけたが、なかなか電話がつながらず、つながったところで、電話口で聞き出せたのは、領事部の担当者は1名なので、電話よりもメール連絡が好ましいとのことだった。そこで問い合わせメールを送ると、1日かからずに返事が届いた。そこには、ポルトガル側の主催者に正式な招待状を発行してもらうこと、さらに主催者からポルトガル外国人国境局「SEF」に確認を取ってもらうこととあった。

 続いてWOMEXの事務局に連絡すると、その日のうちに、正式な招待状ではないものの、WOMEX事務局による関心表明書が送られてきた。ポルトガル外国人国境局「SEF」にはポルト側の共同運営者から直接連絡をさせるとのことだった。すぐに返事が来たところを見ると、同じ問い合わせをしていたのは僕だけではなかったのだろう。WOMEXの参加者は3/4がヨーロッパ人だが、残り1/4はアメリカやアジア、アフリカ中東諸国からの参加者だ。今回ポルトガル渡航を制限されているのは日本人だけではない。

ワールドミュージックの国際見本市「WOMEX2021」のウェブサイト。ポルトガルは9月の時点で既に8割以上の国民が2度のワクチン摂取を済ませていた。そのためWOMEXもはなからやる気満々だった