■宴会料理の華

 台湾もコロナの影響でレストランや食堂でのイートインが長らく禁じられ、外食業界はテイクアウトのみとなったが、もともと台湾の海鮮専門店は大きな円卓を囲むスタイルが多かった。

 会社の同僚や家族連れなど、大人数のグループでごった返す海鮮や熱炒(海鮮炒め)の店では、当然お酒も飲める。中華といえば紹興酒と思うかもしれないが、台湾人が海鮮料理で飲むのはもっぱらビールだ。人が集まるビアホールにはビール会社の売り子さんたちがビールを販売して歩くシステムもある。

 台湾に限らず、中華料理では魚介類はたっぷりの油と薬味を使って調理することで臭みを消す。ショウガ、長ネギ、ニンニクなど香りの強い薬味は不可欠だし、さらに赤唐辛子を使って辛味をプラスすることも多い。煮込みよりも炒めたり揚げたりするものが好まれる。

 また、魚のスープは特に栄養価が高いとされており、妊産婦は魚のスープを飲む習慣がある。

台湾で人気のある貝炒め。台湾ハーブと唐辛子がきいた味付けでビールが進む
酒のつまみとして人気のエビ炒め。どんな海鮮店でも扱っているが、味付けはさまざま。シンプルだが鮮度がものを言う
台湾人は食卓にかならず汁物を用意する。なかでも魚のスープは高級品。ショウガやネギの薬味を使って臭みを消したあっさり味