Spot4 : ヴェネツィア広場

 コルソ通りを抜け、旧市街のへそであるヴェネツィア広場へ。「ローマのツリー=ヴェネツィア広場のツリー」なのだが、これが毎年賛否両論、市民のクリスマス休暇中の格好のネタにされるという運命を担っている。2017年には約5万ユーロもの大金を投じたにもかかわらず、見るも無惨な姿のツリーが登場したため市民が怒りを炸裂させ大問題となった。その時に名付けられた『スペラッキオ/Spelacchio』(むしり取られた、抜け落ちた、という意味)というニックネームは、その後ヴェネツィア広場のツリーの代名詞として認知されるようになり、以来、どんなに見事なツリーが登場してもローマ市民は愛情と皮肉を込めてヴェネツィア広場のツリーを「スペラッキオ」と呼び続けている。行政側のローマ市も負けておらず、今年は堂々と『スペラッキオ is Back!』というPR活動まで展開し、市民の手厳しい批判に挑戦状を叩きつけた。そんなこんなの歴史があるヴェネツィア広場だが、今年は本当に堂々とした立派なツリーが登場。キラキラ輝く黄金色のスペラッキオは、新しい年に向けたローマ市民の希望の象徴となっている。

 

ローマ市が制作したPRビデオの最初に出てくるのが『Spelacchio is back!!』のこの映像。もはや行政も市民も自虐と愛情をもってスペラッキオを見守っている。

今年のツリーは高さ23m、デコレーションはシンプルな金と赤、緑で統一。点灯式には「今年のスペラッキオに対する市民の声」を拾うのがもはや恒例となったローマのローカル紙によると、今年の市民の採点はかなり評価が高く、「10点中8点」という平均値が発表された。「10点満点!」と回答した市民も多くいたそうで、ツリーも「やれやれ」と胸を撫で下ろしていることだろう。