写真・仲程長治 文・シマネコキネマ

 

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 石垣島は、このコラムの島を撮影している写真家、仲程長治の故郷だ。彼のテリトリーは生家と実家のある「字石垣四町内(あざいしがきよんちょうない)」と呼ばれるエリアなのだが、そこは同時に多くの島猫たちのテリトリーでもある。

 民家の塀の上や道端で出会う島猫たちにレンズを向けると、「ずまぬぴとぅりゃ(どこの人か)!」と言わんばかりに睨みを効かせてくる輩が多い。

 

字石垣四町内の猫たちは、一度は逃げても必ず振り返り、睨みを効かせてくる

 このエリアには昔ながらの赤瓦家や井戸のある家もまだ多く、島で一番古い酒造所や小さな商店、御嶽なども点在している。生活の匂いがする住宅街をのんびり散策していると、ここで暮らしたことのない人でも不思議と懐かしい気分にさせられる昭和チックな空気感は、島猫たちにとっても心地よいに違いない。

 

駐車場や緑の木陰… 涼しい場所をよく知っている石垣島猫たち

 石垣港を中心として広がり、地元の人たちはもちろん、観光客も集まる市場モールや繁華街もまた島猫出没多発エリアである。

 クーラーの効いた店内で堂々と昼寝をしている看板のら猫や、ちょっと怪しい大人の社交場として知られる八番街を住処にしているシングルマザー猫など、さまざまな物語を背負っていそうな島猫たちに出会うことができる。

 

夕方の呑み屋街は猫の出没多発スポット

730交差点にある老舗真珠店の看板のら猫
南国の長い昼が暮れてネオンが灯る頃、スナックの軒先で母子家庭猫ファミリーに出会った