「石巻・牡鹿半島」連載アーカイブは、韓国人紀行作家のチョン・ウンスクさんによる2019年寄稿ルポの日本語版(前編)をお届けする。当サイト「TABILISTA」では、『韓国の旅と酒場とグルメ横丁』を連載していただいている。ソウル在住のチョンさんは、アシアナ航空の仁川ー仙台直行便を利用して訪日。韓国済州オルレの姉妹道として昨年オープンした宮城オルレ奥松島コースを体験取材。今回は、韓国語バージョンと日本語バージョンの2つに分けてお送りする。

韓国語バージョンはコチラ

  
文/チョン・ウンスク

 

2019年1月末、宮城県石巻市の観光関係者と双葉社のお招きで、奥松島と石巻市街を旅する機会に恵まれた。東北最大の都市・仙台以外の宮城の魅力を我が国の人たちにもっと知ってもらうために韓国語の旅行記を書くのが目的だが、日本でも宮城=仙台と短絡してしまう人が少なくないようなので、今回はそのとき撮った写真を見ながら、奥松島と石巻の魅力を2回に分けてお伝えしよう。

 

宮城オルレの道

「松島や ああ松島や 松島や」

江戸後期から、こんなふうに唄われた松島の絶景。『日本三景』のひとつだそうだ。韓国人も「三大〇〇」といったフレーズに弱い。韓国発のオルレ(散歩道やトレッキングコースを指す済州方言)の奥松島コースとして整備された点も要注目。IT技術や化粧品、エンタメ以外のメイド・イン・コリアを日本が受け入れたことは韓国人の自尊心をくすぐるので、集客力は十分あるだろう。

 

月浜の波音、釣り人、民宿

オルレ奥松島コースの中間地点にある月浜海水浴場。日曜の昼下がり、釣り人が1人たたずんでいた。写真の奥のほうに写っている2階建てが民宿『新浜荘』。ここに気の置けない仲間たちと泊まって新鮮な刺身と日本酒で宴会をやってもいいし、1人で数日滞在して、波の音を聴きながら、読めずにたまっている日本の文庫本を読みふけるのもいいだろう。

民宿『新浜荘(しんはまそう)』。東松島市宮戸字月浜31 TEL  0225-88-2045 FAX 0225-88-2045

 

 

月浜海水浴場の白い砂の上で、何時間も静かな波を見つめる。そんな時間もたまには必要。こんなときはお酒も要らない。