素材といえば大原あたりの野菜は美味しい、しかし京ナントカ、というブランドがつくと値段が急に高くなる、という話をしていたら、おでん屋のご主人が、

 「堀川ごぼうってあるやろ。あれはお堀のゴミ捨て場からできた野菜」

 なんですって。

 その昔豊臣秀吉が築いた聚楽台のお堀に捨てられた大量のゴミの中にあったごぼうが、ゴミの養分たっぷりの土で時間をかけて太く長く横に育ったのが「堀川ごぼう」。直径6〜9センチで中に空洞があるので、中に詰め物をして煮物に使われたりする高級食材だ。

 ……秀吉出てきた。

 また話のスタート地点が古い。

 さすが1000年の都、簡単には話のゴールにはたどりつかせてくれないのであった。ヨソモノは出されたご飯をありがたく美味しくいただくのがいちばんである。 

伝統食・鯖寿司。海のない京の都では、鯖街道で運ばれる鯖は特別な日のごちそうとして味が磨かれてきた。写真はなんでも美味しい和食店『和食晴ル』の絶品鯖寿司
『すず菜』の賀茂茄子の田楽。華やかで濃厚な初夏の味!
『和食晴ル』のかきあげ。旬の味が彩りも美しく集まって宝石箱のよう