日本だけでなく、世界にも様々な横丁がある。表通りから少し逸れた道に入ると並ぶ小さな看板の数々。怪しいネオン、バックパッカーが集まるバー通り。その空気に惹きつけられるかのように、今日も世界のどこかの横丁で呑んだくれる女が1人……。これは、元底辺キャバ嬢カワノアユミが織りなす横丁探訪記である。。

 

バンコクでは熱い横丁メシが食べたくなる

バンコク

 バンコクでは11月〜2月が乾季で、朝晩は涼しくなる日もある。そんなときに食べたくなるのが鍋料理。リレーエッセイで紹介したチムチュム(記事参照)もおすすめだが、焼き肉としゃぶしゃぶを一緒に楽しめるムーガタもこれまたビールによく合う。数年前は色々な場所にあったムーガタ屋だが、コロナの影響なのか少し減ったように感じた。友人に教えてもらってやってきたのは、クローンタンにある「ノンカーイチムチュム」。チムチュムやムーガタなどのイサーン料理を外の席で食べることができる。

 ムーガタを注文すると、炭火と一緒に中央がドーム状に盛り上がった鉄皿鍋が運ばれてくる。ジンギスカン鍋にもよく似ているが、まわりのくぼみにスープが入っている。香味野菜や豚の背脂、鶏肉をベースにした店のオリジナルスープ。まずは、ドーム部分に牛脂を引いて豚肉を焼いていく。

 しばらくすると豚肉から肉汁が溢れ出し、ドームを伝ってくぼみに流れてゆく。そこにキャベツや青菜を入れると、しゃぶしゃぶと焼き肉のイイトコ取りしたようなムーガタ鍋が完成。豚の脂と旨味がたっぷり染みた野菜は、普通にしゃぶしゃぶにするよりも濃厚だ。

 

ムーガタ

 少し涼しい季節とはいえ、さすがに外で鍋を食べると体温が一気に上がる。汗だくになったところで氷を入れたビアシンを喉に流し込む。そして、アツアツの鍋をふたたび口に入れる……。野菜がなくなったら、追加注文した肉に生卵を絡ませてしゃぶしゃぶに。肉は柔らかくなり、塩気のあるスープがまろやかになる。最後の一滴までスープを飲み干してしまった。まさに、ごちそう横丁メシ。

外で食べるのがローカル流

 同じくイサーン料理でお気に入りの横丁メシといえば、コームーヤーンは外せない。豚の喉(豚トロ)をオイスターソースやタマリンドペーストなど甘辛いタレに漬け込み炙り焼きしたもので、これまたビールによく合う。炭火で焼いているので皮はこんがりジューシー。身はコリコリとした歯ごたえで、噛めば噛むほど甘い脂が口一杯に広がる。

味変したいときは、唐辛子と酸味が効いたナムジムジャオというタレをつける。甘さと辛さのハーモニーが絶妙でビールが何杯でも進む。カロリーが気になるときは、キャベツの千切りと一緒に食べるとよい。コームーヤーンは日本でいうと「とりあえず一品」のようなおつまみだ。

コームーヤーン

 スクンビットで飲んだ後といえば、ソイカウボーイのクイッティアオ屋台でシメるのが定番。だが、今回は時短営業で21時過ぎにはほとんどの店がクローズしていた。そんなときにあってよかったのがソイカウボーイの近くにあるジョーク(お粥)屋。タイのジョークは米の原型がなくなるまでトロトロに煮込んでいるのが特徴で、具は豚肉、肉団子、フライドオニオン、フライドニンニクなど。

 そして外せないのがトッピングの生姜。薄味のジョークにピリッとアクセントが出る。アツアツのジョークを食べると、身体がじんわりと暖まる。半熟の卵は少し蒸らしてから混ぜるのがポイント。ジョークは丁度よい量で夜食にぴったり。ここのジョーク屋には何度か足を運ぶこととなった。

ジョーク

【元バンコクNo.1キャバ嬢が行く!「呑んだくれ横丁探訪」vol.9】(2022.2.22)

(つづく)

底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる
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クズな私でも輝ける場所があったーー。
やる気ゼロ、貯金ゼロ、計画性ゼロ。ポンコツキャバ嬢による、タイ、香港、シンガポールカンボジアベトナムの「日本人向けキャバクラ」潜入就職&アジア夜遊び放浪記。