文/ステファン・ダントン 

 

■「インスタントエキスパウダー日本茶」を最高のギフトに

おちゃらか自信の新商品「インスタントエキスパウダー日本茶」が誕生して半年。「高品質な日本茶をさらさらのパウダーに仕上げて小瓶に詰めてどこへでも」というコンセプトがみんなに伝わって、予想どおりの人気商品になってくれた。

インスタントエキスパウダーは、フーバーが「夏みかん」、「ピーチ」、「パインアップル」、「黒糖」、「キャラメル」、「プリン」、スタンダードが「朝蒸煎茶」、「極上ほうじ茶」。写真奥のパネル前にあるのが、「JAさが」とのコラボ商品で「うれしの茶」、「いちごさん」(イチゴ)、「にじゅうまる」(みかん)のスタンダードラベル。撮影/冨田望

つい先日、店頭・通販・飲食店への卸しと大活躍のパウダー日本茶を、日本最大級の見本市、東京インターナショナル・ギフト・ショーで紹介してきた。

2/8〜10、東京ビッグサイトにて開催された東京インターナショナル・ギフト・ショー春2022に出展

今回の目玉は、佐賀県農業協同組合(JAさが)とのコラボレーションでできあがったばかりの新作。佐賀の銘茶「嬉野(うれしの)茶」を使用した「インスタントエキスパウダー日本茶」だ。正式発表はまだだから、今は試作品だといっておこう。

シンプルな嬉野の玉緑茶、それに特産品のイチゴとミカンのフレーバーをのせたものの3種類。試飲した方の驚く顔が嬉しい。これは必ずヒット商品になると確信した。

 
左から、みかんのフレーバーをのせたもの、玉露茶、イチゴのフレーバーをのせたものの試作品

外国人、とくにヨーロッパ人の好む日本茶は、深蒸し茶ではない。玉露でもない。私の経験から製法別に人気ランキングを付けると、釜炒り茶が1位、玉緑茶が2位、浅蒸し茶が3位と続く。

釜炒り茶は、製茶の過程で茶葉を蒸さず、大きな釜で炒り、乾燥させることから名付けられた。くるりと丸まった形が特徴的なので釜入り製玉緑茶とも呼ばれる。玉緑茶は、蒸し製玉緑茶の通称で、蒸し工程を経るものの、茶葉をまっすぐに整えず丸まった形に仕上げる。

どちらも旨味よりも香味が際立つから、高級とされる玉露などのトロッとした旨味を理解しにくい外国人にも人気だ。この感覚を理解できる茶商は少ないと思う。みんな日本人だから。

釜炒り茶も玉緑茶も主に九州地方で生産されているが、私は自分の鼻と舌で嬉野茶を選んだ。他との比較は野暮だからやめておくが、嬉野の玉緑茶と出会ったときは感動した。旨味と香味のバランスが私の理想どおりだった。だから、おちゃらかでは開業当初から嬉野のお茶を取り扱ってきた。



嬉野町で生産される、うれしの茶。丸みを帯びた形状から玉緑茶(たまりょくちゃ)とも呼ばれ、旨味と香りが強いのが特徴。写真提供/JAさが

■「JAさが」とのコラボの始まり

おちゃらかでは、私が選んだ全国各地の日本茶を取り扱っている。そして、各地の生産者とタイアップしてご当地オリジナルのフレーバー日本茶を開発してきた。日本茶を通じてその地方の活性化に一役買えればという思いが強かった。

JAさがとの付き合いは、3年ほどになるだろうか。ひょんなことからオリジナルのフレーバー日本茶の開発を頼まれ、嬉野の煎茶にイチゴのフレーバーをのせて発売したのがきっかけだった。

そして今回、「インスタントエキスパウダー日本茶」のサンプルができあがって、真っ先に思いついたのが嬉野の玉緑茶をパウダーにしようというアイデアだった。手持ちの玉緑茶をパウダーに加工し、イチゴのフレーバーをのせたものも用意してJAさがの東京事務所を訪ねた。とんとん拍子で話は進み、すぐに商品化が決定した。そして今回、ギフトショーでのお披露目につながった。その期間わずか4カ月。


2018年に誕生した「いちごさん」は、華やかな甘みとみずみずしい果汁が特徴。20年以上もかけて品種開発したみかんは、全てが二重丸ということで2021年に「にじゅうまる」と命名された。写真提供/JAさが

このスピードで仕事が進んだのは、信頼できるパートナーの古賀さんとの出会いがあったからだ。JAさがの東京事務所のボスだ。佐賀のすばらしい農産物を全国にPRしようという彼の思いと、日本の優れたお茶を世界に広めようという私の思いがシンクロし、最高のギフトができあがった。

佐賀県農業協同組合 首都圏営業部の古賀幸太郎氏とコラボ商品にて意見交換を重ねる。撮影/冨田望