文・写真/サラーム海上

(前回からの続き)
https://futabanet.jp/articles/-/84957

リスボンのアルファマ地区を走るトラム

■ミシュラン2つ星レストラン『BELCANTO』の「エボリューションメニュー」のメイン料理とワイン

 2021年10月26日火曜の午後、僕はリスボンにあるミシュラン2つ星レストラン『BELCANTO(ベルカント)』で、看板メニューの「エボリューションメニュー」を堪能していた。すでにスナックと3種類の前菜をまず目で見て驚き、驚きに満ちた味を舌で受け止めた。そして、それぞれに合わせた4種のワインおよびワインのカクテルでほろ酔い気分にもなっていた。この後も魚料理と肉料理、デザート、それぞれに合わせたワインが待ち受けているのだ!

 3本目の白ワインはアルバリーニョ種の葡萄を使ったヴィーニョ・ヴェルデ、しかも樽熟成の3年物。

「緑のワイン」を意味するヴィーニョ・ヴェルデはポルトガル北西部、スペインとの国境に面したミーニョ地方の原産地呼称白ワインを指す。ポルトガル語で「緑」は「新鮮、フレッシュ、若々しい」という意味で、緑色をしているわけではなく、完熟する直前に収穫された若々しい葡萄を使って造られる。基本的にはアルコール度数は低く、中には発酵段階で気泡が残り、微発泡ワインとなるものもある。リスボンに到着してからは、ほぼ毎食ヴィーニョ・ヴェルデを飲んでいたが、3年も樽熟成して、バニラ香やチョコレート香がするヴェルデなんて初めてだった。

初めて飲んだアルバリーニョ種の3年樽熟成ヴィーニョ・ヴェルデ。日本に入ってきているヴィーニョ・ヴェルデは若くてアルコール度数が低いものばかりなんだな

 アルバリーニョ種は大西洋沿岸地域が産地のため、海の魚料理との相性が良い。そこで魚料理一皿目は鮮やかな赤色のジャイアント・シュリンプ。下にはタイ料理のレッドカリーソースが敷かれ、右手にはグリーンアスパラガスと青リンゴを湯がいたものとエディブルフラワー。黄褐色に赤と緑の組み合わせが美しい! 
大きな海老は初日にいただいたアルガルヴェ産だろうか、甘みが強い。タイのレッドカレーソースは辛口だが、海老の殻と海老味噌が濃厚に効いていて、海老の身と最高の組み合わせ。さらに少しシャキっとした食感のアスパラと青リンゴが辛さを洗い流してくれる。

 まるで大西洋岸のちっぽけな土地から大海原に繰り出し、喜望峰、インド洋を経て、マレー半島まで至る、ポルトガル大航海時代の歴史を描くような素晴らしい味の旅路ではないか!

ジャイアントシュリンプ、タイのレッドカレーソース、グリーンアスパラガスと青リンゴ。これまた色が美しいでしょう!