■ついに極左ゲリラのアジトにまで潜入!?

 

 ホセ・ムヒカとルシア・トポランスキーといえば、極左ゲリラ「ツパマロス」。 はい、その本拠地も訪ねてみました。さらに、過酷な獄中生活に思いを馳せられる場所にも行きました。

 

 

〈アジト〉

ムヒカ率いる政党グループ「MPP(609)」の前身は、極左武装組織「ツパマロス 」。軍事独裁政権が倒れたのち、民政移管と共にテロを放棄して合法的な政党「MPP」になった。写真は、その本部。

 

〈原点〉

MPP本部に掲げられているのは、ツパマロス の旗。

 

〈崇拝者〉

MPP本部に飾ってあったポスター。右端は、ツパマロスの創始者であるラウル・センディック。彼は、キューバ革命に影響され、世の中を変えようとしてツパマロスを立ち上げた。左端にチェ・ゲバラが描かれている意味がおわかりだろう。

 

〈déjà vu〉

本部にストックされていた、MPPのPRポスター(再三登場する「609」は、MPPのコードナンバー)。リーダーのムヒカと議長のルシアが〝あの〟庭の〝あの〟ベンチに座り、足元には愛犬のマヌエラ。このポスターを見たとき、「デジャブ!」と思ってしまった。ちなみに、ポスターはお願いしていただいて帰り、今、フレームに入れて自分の仕事場に飾っている。

 

〈過ちは繰り返しません〉

モンテビデオ市内にある『Museo de la Memoria(=メモリアル博物館)』は、国の軍事独裁政権下で、国家が犯してしまった犯罪の犠牲者と、独裁政権の抑圧に立ち向かったウルグアイの人々の抵抗を記念して設立された。ベルリン・ユダヤ博物館みたいなもので、過去の過ちをきちんと認めて語り継ごうとする、〝負の遺産〟を展示した博物館だ。

 

〈消せない記憶〉

軍事政権の時代(1973〜1985年)には、ツパマロスのメンバー2000人を含む、大勢の国民が逮捕され、政治犯として投獄された。刑務所では筆舌に尽くし難い拷問も日常的に行われたという。写真は、その拷問をイメージしたオブジェ。博物館の入り口に展示されている。

 

〈正気を保つために〉

政治犯として捕らえられた人たちは、長い獄中生活で、暇を持て余して正気を失ってしまわないために、何かに没頭した。この博物館には、そうした〝没頭〟の成果も展示されている。写真は、紙巻きタバコ用のペーパーにゴマ粒の半分くらいの大きさで文字がびっしりと綴られたもの。

 

〈決して忘れない〉

独裁政権下では、政治犯として捕らえられ、そのまま獄中で亡くなったり、行方不明になったりしている人も多数に上っている(ゲリラ活動には一切関係のない人や、まったく無実の人まで政治犯として捕らえられたりもした)。この博物館には、そうした人々の名前入りの顔写真も掲げられている。

 

〈囚人番号815〉

博物館の展示室、その床には「Mameluco no.815 1er Piso B José Pepe Mujica」 の文字。要するに、「つなぎNo.815は1階Bのホセ・ペペ・ムヒカですよ」という意味。

 

〈転んでもタダでは起きない〉

上の写真、床の文字の上に吊り下げられているのは、ムヒカが 『Penal de Libertad(リベルタッド刑務所)』に投獄されているときに着用していた囚人服のつなぎ。もともとは背中と胸に、囚人ナンバー「815」のゼッケンが付けられていたのだが、展示のつなぎにはない。釈放後に、ムヒカが農作業の作業着として着用していたため、自分でゼッケンを取ったのだという。囚人服を作業着にするなんて……‼ まさにキャッチ通り。この囚人服は、ルシアによって博物館に寄贈された。