ベーグルの作り方はドーナツみたい
続いてはベーグルだ。
「ベーグルは一旦お湯を通してから焼くのが最大の特徴です。お湯を通すことで酵母の成長を止めて、モチモチの食感になります。歴史上の最初の記録ではベーグルはクラクフで生まれたとされます。そして、ニューヨークに渡りました。ドーナツ状の形は「命の輪」を意味していて、子供を産んだ直後の女性に与えられたお祝いの意味があります。真ん中の穴は紐や棒に通せば、輸送にも適しています。トルコのスィミットに似ているのは、オスマン帝国と戦った王様が持ち帰ったためとも言われています」とドロタさん。
生地は僕たちが到着した時にヤコブさんが肉まんのサイズに丸めていて、既に15分ほど寝かせてあった。その生地の真ん中にヤツェクさんが日本酒のおちょこのような形の道具を押し当て、パチン!と穴あけパンチのようにくり抜いた。なるほど! トルコのスィミットは紐状に伸ばした生地の両端を丸めてくっつけるのだが、ベーグルはアメリカのドーナツと同じようにくり抜くのか! 勉強になります!
真ん中をくり抜いた後、穴に両手の指を通して、くるくると回しながら一回り大きく伸ばし、大きな寸胴鍋に沸かせた熱湯を軽くくぐらせる。この熱湯には蜂蜜が溶かしてある。その後、クッキングシートを敷いた天パンの上に移し、最後に芥子の実、または白ごまを振りかけてからオーブンで20分焼いて完成だ。







