紺碧の海のパノラマが楽しめる遊歩道

 宿にチェックインを済ませ、軽くパニーノでランチにしようとバールを探したが、城壁内のボルゴには開いているバールが一軒も見当たらない。宿の女主人・マヌエラさんに、「手軽にランチが食べられるような店はありませんか?」と尋ねると、「ボルゴを出て、新市街に行けばたくさんありますよ」と言われた。マヌエラさんの話では、ボルゴ内には数軒のレストランとバール兼ジェラテリア、陶器の店などがあるが、どこも本格的な営業は夏季になってから。シーズンオフの今は、週末だけの営業、もしくは夏季に向けての改装・修理工事のため閉まっているのだという。身近な店で手早く昼食を済ませようと思っていた私は内心がっかりしたが、新市街のバールも歩いてみればたった4分ほどでたどり着き、移動は苦にならなかった。

 ランチを終えて、再びボルゴへ足を向ける。幸いお天気に恵まれ、太陽の日差しはまるで5月初旬のように温かい。アドリア海に突き出したボルゴの高い城壁に沿って作られた遊歩道では、犬連れの若者や手を繋いで歩く老夫婦、子ども達のグループなどがこぞって昼下がりの散歩を楽しんでいる。キラキラと輝く海の青さに惹かれ、私の足も自然と遊歩道を目指して進んでいく。

 城塞の下から始まる遊歩道を歩くと、180度の水平線が見渡せる。北側には長い砂浜のビーチが続き、ボルゴの東にはトレミティ諸島へ行くフェリー乗り場と地元の漁師たちの船が並ぶ港があり、南側にはヨットハーバーを備えたツーリスト用の港がある。ビーチ側と港側、どちらからも紺碧の海原と水平線のパノラマが見渡せ、爽快な午後の散歩を満喫することができた。

 

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ボルゴの城壁をぐるりと囲むように作られた遊歩道「ルンゴマーレ」(上)。北側には海岸線に沿って砂浜のビーチが続く。夏にはこのビーチいっぱいにカラフルなパラソルが並ぶ(中上)。テルモリの漁師小屋。伝統的な漁の方法で、この小屋の下に網を張って漁をする(中下)。東側にある港には漁師たちの釣り船が並ぶ。駐車場前には荷揚げされたばかりの魚介類の競りが行われる市場もある。トレミティ諸島へのフェリーもここから出発する(下)