日本だけでなく、世界にも様々な横丁がある。表通りから少し逸れた道に入ると並ぶ小さな看板の数々。怪しいネオン、バックパッカーが集まるバー通り。その空気に惹きつけられるかのように、今日も世界のどこかの横丁で呑んだくれる女が1人……。これは、元底辺キャバ嬢カワノアユミが織りなす横丁探訪記である。。

 

名古屋のうまいもんを探訪する

名古屋・錦

 トークイベントのために名古屋にやってきた。名古屋には何度か来たことがあり、名物といわれるものはほぼ食べたつもりだ。好きな名古屋メシは、風来坊の手羽先、台湾ラーメン、ベトコンラーメンがTOP3である。今回は名古屋の横丁で地元のうみゃー(※おいしい)おつまみを探したいと思う。

 やってきたのは地下鉄伏見駅から栄駅に伸びる「伏見地下街」。昭和32年に開業した名古屋市内で最も古い地下街で、当時の雰囲気を色濃く残す通路には50軒ほどの店舗が並んでいる。開業当初は衣料品店が多かったが、現在は昼から飲める立ち呑みや飲食店が軒を連ね、名古屋のディープスポットとして知られている。

怪しい階段を降りると……

そこに広がるのは懐かしい雰囲気の地下街

 まずは、地下街をひと通り歩いてみる。コロナのせいか土曜日だからか、どこもそこまで混んでいない。ほとんどの飲み屋でせんべろメニューを掲げているが、名古屋でも流行っているのだろうか。ふと目についたのは、店頭にオーブンが置いてある立ち飲み屋。回転式のオーブンには鶏が丸ごと1匹焼かれている。……超、美味しそう。思わず見ていると、店員のお兄さんが「よかったら、どうぞ〜」と声を掛けてくれた。1軒目はここにしようかな。



 

 この立ち飲み屋は、丸鶏の回転焼きがウリらしい。鶏は焼き上がるまで少し時間がかかるので、まずはせんべろセットを注文した。オードブルのせんべろは初めてだが、色々食べられるしアリだな。皿の奥にある鶏肉の味噌和え、初めて食べたが鶏肉と味噌って意外と合う。これはレモンサワーが進みますね。

 アルコールがよい感じに回ってきたところで、店員のお兄さんと話してみた。伏見地下街はオフィス街の下にあるので土曜日は休みの店が多いという。ちなみに地下鉄の運行時間に合わせて営業しているため、23時になるとすべてクローズするらしい。

「地下街のテナントはコロナ禍で、だいぶ入れ替わりましたね。以前は週末になるとどこの飲み屋も入れないほど混んでいました。仕事帰りに1杯だけ飲んで帰る人もいれば、何軒も飲み歩く人もいます。駅ナカで初見の人でも入りやすいので、お客さん同士で仲良くなる人も多いですね」

 休業要請は解除されたものの、名古屋の夜の街は今も人が少ないのだろうか。そんなことを考えているうちに、お待ちかねの丸鶏が運ばれてきた。さすがに1匹は食べられないので1/4サイズ。オーブンでじっくり1時間焼いた鶏肉は皮がパリパリ、中はしっとり&ふっくら。塩味がしっかり効いていて美味しい。ここでしか食べられないうみゃーもん、いただきました!