街中の観光名所はどこもツーリストで溢れているが、復活祭の休暇中ローマに残っている市民は、家族や親しい友人らと連れ立って、近くの公園や海、山に繰り出す人がほとんど。彼らの多くが、今まで面会を制限されていた家族や親しい人たちと、今年こそにぎやかに食卓を囲みたい!と望んでいるようだ。

 その一方、近隣の国で悲惨な戦争が繰り広げられている今、とても旅行をする気分になれないという人もたくさんいる。この2年間、未知のウイルスの出現でただでさえ多くの人々が貴重な命を奪われたというのに、なぜあえて人間同士が殺し合いをしなければならないのか? 

 外に出れば、頭上にはこの上なく美しい青空が広がり、心地よいそよ風と温かな陽射しに包まれる幸福を感じることができるし、空っぽだった街には大勢の人々が戻ってきた。けれど、以前は朝から晩まで街角に響いていた弾けるような笑い声は、どこからも聞こえてこない。復活祭が訪れた今、普通の日常が送れることのありがたさ、一緒に食卓を囲める人がいることの貴重さを身にしみて感じている人がたくさんいる。

 

爽やかな空気に包まれて、親しい人たちと緑の中を散歩する。当たり前だと思っていた日々の習慣が、実はとてもありがたく貴重なものであったことを再認識している。



久しぶりに勢揃いした家族と、復活祭のテーブルを囲んだ。家族が集うテーブルには必ず登場するラザーニャは、クラシックなミートソースと旬のアーティチョークを使った2種類。毎度お馴染みの定番料理だが、これ以上望めないほど美味しかった。