赤城神社から思い出の白銀公園へ

   再び地上に出た私たちは、自然と涼を求めて緑の多い方向へ歩き出した。日本の街中には意外と自然が多い。こんもりした緑が見えたらたいがいが公園か神社やお寺だ。私たちがたどりついたのは「赤城神社」。思いの外、社殿が新しくモダンなムードだと思ったら、先ほど訪れたばかりの「ラカグ」を手がけた有名建築家・隈研吾の作品なのだそうだ。階段の傾斜がゆるくて奥にある社殿の上に広がる空の見え方が気持ちいい。「古くからある神社を、モダンに改築して、なおかつ心地よいアットホームな空間にしているのがこのまちらしいな」と感想を述べつつ神社の裏手の路地へ。

 

赤城神社にて。神社の手水がこんなに気持ちいいとは!

 

  路地を進むとなんだか見覚えのある風景が。


「この先に白銀公園というのがあるはず。昔住んでいた中野のアパートにはもう1人フランス人がいて、その彼女が公園のそばに住んでいたから遊びに来たことがある」

 昔からの学生街だったからか、外国人に対する壁が低かったのか、当時から不動産を借りやすいまちとしてフランス人の間でも有名だった。

 この日、この場所に来るまで思い出すことのなかった33年前の出来事。あれも夏だった。

思いでの白銀公園にて。