日本には人知れぬローカル横丁もある一方で、誰もが知っている横丁も存在する。しかし、有名な横丁であっても時代とともに変化するもの。日本の横丁の今はどうなっているのか。これは、元底辺キャバ嬢カワノアユミが織りなす横丁探訪記である。。

 

コロナ禍で上野が若者の街に?

 東京に行く機会があったので上野に泊まることとなった。上野は東京出身の人からすれば「観光客が遊びに行く街」「地元のおっちゃん達が昼間から飲んでいる街」という印象があるかもしれない。私もその1人だったが、数年ぶりに行ってみて驚いた。なんと、上野が若者の街へと変化していたのだ。5日間、上野を歩いた現地のレポートをお届けしたい。



 

 まずは昼間のアメ横。平日は人通りは少ないが週末になると、コロナ前の人出が戻りつつあるように感じた。ドラッグストアなどインバウンドで繁盛した店は閉店しているが、市場では呼び込みの声にも活気が戻っていた。

 その市場よりも賑わっているのが、ガード下。これぞ上野の真骨頂ともいえるガード下の飲み屋だが、数年前よりも路上に椅子を置く店が増えた気がする。話を聞くと、コロナ禍でも「上野は昼飲みできる」と人気を呼び、今では昼飲みのメッカとして週末になると多くの人が集まるようになったという。

 



 だが、よく見ると以前の露店とは少し様子が違う。私が都内に住んでいた2010年代の記憶では、露店は海鮮丼やおでん屋が多かった。今では小洒落た中華やタイ料理屋などアジア系の店が増えており、中には日本語が話せない店員もいる。このような店が増えたのはこの1年くらいだという。コロナ禍で仕事がなくなったアジア圏から仕事のために日本にやってきたという話を聞いたことがあるが、彼らもそうなのだろうか。

 夜になるとアメ横はさらに盛り上がりを見せていた。歩いているのは20代〜30代の若者達。ナンパも多く、もはや無法地帯。ここ数年、東京だけでなく日本各地でネオ横丁ブームとなっているが、横丁=ナンパと捉える若者が多いのだろうか。

 私もコロナ禍で都内を始め、各地のネオ横丁を見てきたがどこも休業や時短で客も少なく寂しい印象を受けた。元祖、昼飲みの聖地であるアメ横だけが一人勝ち状態なのだろうか。ガード下の居酒屋は店舗が入るビルの営業時間に合わせて夜10時には閉店する。だが、飲み足りないのか深夜になっても街をあてもなくさまよう若者の姿があった。