文・写真/サラーム海上

 

■2021年「WOMEX」取材レポート&アーチストインタビュー

 2021年10月30日土曜、ポルトガル北部の街ポルト。二日前から雨が降ったり止んだりを繰り返し、空は灰色で暗く、日に日に肌寒くなっていた。しかし、僕も参加していたワールドミュージックのエキスポ「WOMEX」は連日大盛況だった。前回、2019年にフィンランド・タンペレで開催された際の総参加者数が約2000人だったのに対し、今回は約2600人と600人も増えていた。2020年はコロナ禍でオンライン開催のみとなったため、2年ぶりのリアル開催で仲間たちとの直接的な交流を求める業界人がそれだけ多かったということだろう。ちなみにオミクロン株が全世界流行する一月前、ポルトガルでは国民の85%が2度のワクチン接種を終え、コロナは収束したと言われ始めた頃だった。

冬が到来したポルトの中心街
WOMEXの昼間の会場。2年ぶりの仲間たちが集まった!

 WOMEXにはヨーロッパを中心に、南北アメリカ、アフリカ中東、アジア諸国まで90カ国以上からの参加者が集ってきたが、今回は当時もコロナが猛威を奮っていたアジアからの参加者は極端に少なかった。それでも韓国インドネシアは昼の会場に特設スタンドを設け、2年間断ち切れていた世界中の音楽業界の繋がりを再び結ぶ努力をしていた。

 
韓国は毎年、アーティストを送り込むのに成功している。伝統楽器ヤングムをフィーチャーしたプログレッシブロックトリオDongyang Gozupa。若いのにパワフル!
タイのイサーン地方のダンス音楽モーラムを用いたモーラムトロニクスな男女デュオApichat PakwanもDJステージに登場

 例年なら若干名見かける日本からの参加者も今回は皆無。そんな中、沖縄の三線奏者で歌手の新垣睦美がWOMEX公式セレクションとして果敢にライブ出演を果たした。

 日本人アーティストが公式セレクションに出演するのは30年にわたるWOMEXの歴史において、なんと2人目で、そのため、午後2時の開場とともに250人ほどの座席が満席となった。日本や沖縄の音楽に対する注目はそれほど高いのだ。