2022年5月10日、韓国の尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領が就任し、新政権が誕生した韓国。コロナ禍の規制緩和も現実味を帯びてきた。自由に渡韓できる日が待たれる。今回のアーカイブは2018年のちょうどこの時期に掲載した忠清南道レポートをお届けしよう。

 

文/チョン・ウンスク

 

 私が日本に出張したのと入れ替わりに、私の事務所の日本人スタッフが忠清南道(チュンチョンナムド)の視察旅行に参加してきた。

 この十数年間、韓国各地で観光開発が進んでいる。それはソウルから中途半端に近いために逆に目立たなかった忠清道も例外ではない。今回は日本人スタッフ(30代後半、男性)による忠清南道レポートをお届けする。目玉はもちろん飲食だ。

 

その1、韓山モシマッコリ(扶余)

 韓国は飲酒を豪快に楽しむという点では日本に負けないが、酒の多様性という点では大きく遅れをとっている。しかし、7、8年前の爆発的なマッコリブームと、地方の村おこしや観光商品開発ブームが重なり、ご当地マッコリが存在感を増してきている。

 舒川(ソチョン)郡の特産物である韓山モシ(カラモシ)という植物を使ったマッコリもそのひとつ。カラモシは夏用の韓服やポジャギの素材として知られているが、食物繊維やアミノ酸、カルシウムが豊富で飲食にも適している。カルシウムは牛乳の数十倍も摂れ、歯や骨の健康に寄与するという。血液浄化作用や脂肪吸収抑制効果もあるといわれ、いいこと尽くしだ。

 筆者は本コラムの責任者である鄭銀淑の代表作『マッコルリの旅』(東洋経済新報社)に感化され、酒場巡礼のために韓国全市郡を6割ほど踏破しているのだが、韓山モシマッコリは、ほどよい青臭さが清涼感となっていて、各地で味わったマッコリのなかでも屈指と言えるほど旨かった。

 

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『韓山モシ醸造場』。醸造所の名前がそのまま冠されたマッコリ。韓山モシの名産地である舒川は、名優ソル・ギョングの故郷でもある

 

 同じく忠清南道の蓮の葉マッコリや、全羅南道のケンポナシマッコリ、江華島のヨモギマッコリ、ソウル仁寺洞の伝統酒場で出てくる松葉粉マッコリなど、葉っぱ系のマッコリを味わった人には、ぜひ試してもらいたい。

 

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ヨニッパプ(蓮の葉で包んで蒸した五穀飯)。蓮はこのために栽培されたもの。定食は17000ウォン

03店名にもなっているファンテ(干しダラ)に甘辛いタレをからめて焼いたファンテクイ。単品10000ウォン、定食17000ウォン

 

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『ファンテゴル』扶余郡扶余邑東南里185-3